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2021年10月29日23:00

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横道世之介


横道世之介おもしろかった。知り合いが沖田修一が好きで、キツツキと雨を何回も観たとか、この作品も何回も観たとか言ってて、最新作は試写で観て、なんともなかったと言っていたが、キツツキと雨を観たけれど私的にはなんともなかった。人それぞれツボがやはり違うんだな。ウェディングバンケットを勧めたら、ふたりぐらいから、言うほどまでおもしろかったかな?と疑問形が返されてきたことがあるが、ツボは人それぞれなんだな。横道世之介、出だしに新宿の路上ライブのアイドル、おニャン子クラブみたいで時代錯誤的だけれど、地下アイドルにはきっとこうしたユニットもあるんだろうなと思って観ていたら、時代設定はエイティーズなんだね。映画のノルウェイの森みたいな感じあったり、肩パッドあったり、エイティーズの私的モードなんでのめり込む。出だしはなにか寅さんや釣りバカ日記の併映の松竹青春映画のような様相でホンワカな感じ、観ながら思ったのは、こんなヒョーキンな高良健吾は初めてという感じで、のちに吉高由里子が言うようにフツーであり、それがなるほどと思え、それがとてもよい。前田司郎の起用はきっと、インサートされる現代のシーン、主人公の思い出をハッキリクッキリではなくも面白い奴がいたと言うところ、なにか暗いものでは決してない影が射す、ノワールなんだけれど朗らかな光に近い影めいたもの、そんな影が射してくるものが、近藤龍人が形作る陰影をもって形成され、それなのではとなる。愛がホンワカと育てられるとき、主観性は吉高由里子に移るかのように、そのとき気持ちは彼女と融即され、胸が締め付けられた。けっこうよかった。これ観て、キツツキ思い出すと、優しさに、それも思い遣りな優しさに充ちる作品をつくるんだな、となる。



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