松本竣介との出会いはわずか1年前。
ブリヂストン美術館がアーティゾン美術館と名前を変え、プレオープンの勉強会。
新収蔵となった『運河風景』が描かれた背景と画家の眼を、学術員が1時間に亘って講演を行った。
明るさの一切を消し去った鈍色の全景に、どうしてここまでの魅力を感じるのか。
これまでも何枚もの作品に出逢っていたはずなのに、これを境にしっかりと追いかけることを誓う
昨年、忘年会を理由に行くことができなかった大川美術館での大回顧展。この感想を聴くに及び、これに加えて、同級生の葬儀で出会った竣介マニアのご婦人から伺った作家の魅力を告げられて、令和2年プランの太宗が決まっていった。
もちろん、そのプランとやらはクソコロナがやってきて右往左往の今がある。
《群馬2》承前
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『星野富弘のラクガキ』(富弘美術館)
高校教師として器械体操部の顧問を任されて、わずか3か月。
着地の失敗で頸椎をやっつけて、以来、半身不随の生活が続く。
病床で、口に咥えた絵筆で詩画を描くことを始め、7年間の入院中にその才能が開花

近年の活動は寡聞にして知らないが、現在74歳。
1991年、出身地のみどり市に専門の美術館が開設されて、今に至る。
27分に亘る資料映像をレクチャールームで鑑賞してからのスタート。
献身的に看病を続ける母への態度には、憤りを禁じ得ないが、半身不随の身である彼のストレスにおいては、そうせざるを得なかったのだろう。
久しぶりに同じ展示室内に10人程度の鑑賞客という、コロナ禍にあってはそれなりの入場数。
撮影禁止の掟を遵守し、作品はミュージアムショップで購入した絵葉書から
詩も心を打つし、どこかで見たことのあるような絵画には、おいらが両手で描いても敵わない口筆の作品。
富弘美術館。絵画作品と華麗なる紅葉セットで★10.
いつものようにtripenart、スタート早々に爆発的な感動を得る
これだから、旅はやめられない(←やめない)
次なる目的地が、今回の旅メインの桐生市・大川美術館。
122号線を南下すれば、山を下って40分で到着する。
国道沿いに見つけた昭和な雰囲気の日本そば屋・玉木屋。
いつものように駐車場に停まる適度な込み具合が、ドライバーのアンテナをノックした。
想定80歳を超える店員さん3人が大忙しで走り回るも、オーダーしたお薦めの天蕎麦はそれほど待つことなく提供されて、合格点レベルに美味い。特にまいたけのてんぷらは絶品。プライスはたったの750円。
みどり市のはずれ、大間々に賑わう神社を見つけて、これもまたアドリブで参拝。
旅の始めと終いにはできる限りの参拝を実施する。きっと、これが安全への確認となり、疫病退散の効用にもなっている。そう信じているのだから、そうなのだ。
西桐生駅の外観を確認し、いよいよ大川美術館への山道を登っていく
桐生駅から歩けば15分ほどらしいが、最後に待ち構える心臓破りの階段は避けた方が無難。レンタカーなら疲れもない。
企画展『靉光と同時代の仲間たち』(大川美術館)★5.
評価を満点にしてあるが、これはもう、ここに来られただけで満点という評価。
松本竣介を知り、大川美術館へ足を伸ばす

ただ、これだけでいいのだ。
『街』(1938)
企画展展示室に入室すると、いきなり飛び込んでくる当館のマスターピース。
さらにクラウドファンディングで支援されたアトリエ再現は、今年末で解体の予定。
企画展の靉光作品は監視が厳しくて残せなかったが、ロビー階の現代アート作品は貸切鑑賞(自称)とあって、写真撮影可。(←可ではない)
大川美術館への入館が14時。
その後、客足は途絶えていき、すべての作品を十二分に堪能したころには、スタッフさんたちの「早く片づけたいモード」を掻い潜りながら、閉館の17時からわずか5分ほど前まで滞館していた。
地下2階か地下3階で木像とともに作家さんが在廊。
久しぶりにやってきた鑑賞客(←おいら)を捕まえて、直々に作品解説をしてくれた。
『丸尾康弘展。今、こどもたち』
彫刻家・佐藤忠良に学び、素材を木へと変化させ「時間」や「自然と人間の共生」をテーマに制作を続けている。
熊本県山鹿出身というプロフィールに、安藤忠雄作品「熊本県立装飾古墳館」の話題で少しだけ盛り上がっていた。
企画展の展示作品に関して、セキュリーティースタッフに質問をしてみたら、わざわざ学芸員がやってきて回答してくれるパターンはいつもの通り。
夢の大川美術館。180分、堪能
(つづく)

「締め切りのお守り」ところざわサクラタウンの神社が授与開始 年末進行を控える人々に刺さりまくる
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