『日本で一番悪い奴ら』
栄光と挫折や罪のなすりつけとかいった表されるものよりも、組織のワルってより、公共性と私秘性の区別が極端に曖昧な日本人の気質が露わとなるものが表され、そこが面白い。最終盤の面会室の通声穴の丸に重なる主人公の顔と日の丸が重なる。『凶悪』のピエール瀧の人間性の不透明性ある奥行きもまたこの主人公に繋がるところあるように思える。また、『凶悪』においてピエールが山田孝之に悪魔の呟きをするが、この作品においてもピエールは同じように主人公に悪魔の呟きを行い、その役目はやがて中村獅童に移る。そうしたメンターが表されながらも、やはり、主人公諸星の日本人気質やそれに影響を与える日本社会の構造がイシューとしてこの作品にはある。
『龍三と七人の子分たち』のトラックが商店街を荒らすカーアクションも『SCOOP!』の逃げ切るカーアクションともあまり躍動感を感じられず、邦画はやはりこういったシーンは厳しいのかと思ったけれど、この作品冒頭のカーアクションは躍動している。思えば特別機動捜査隊や大門軍団という遺産がちゃんとあるんだ、となる。あれから何年も経って機材的テクも変化しているだろうからか、よりソフィスティケーションされている。
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