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2015年05月16日09:19

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クローズEXPLODE


『クローズEXPLODE』(2014)

  あぁ、ハイジと一緒にアルプスの高原を駆け回り、ヨーデルを謳いたい、♬ラ〜リイッヒイッヒヒー ラ〜リイッヒイッヒヒー♬ フリューゲルホルンの奏でが聴こえてくるよ。テッペンを獲るとは、こうした普通の考えを超えた想像を絶する恍惚なのだろうか。鈴蘭高校の始業式、あんなに野郎ばかりでこんなにコワいヒトたちばかりだらけだと、高校生活を憧れても、気分がカラスのように黒くなる。しかし、蓋を開けると、どんどん見入った。ベースボールやサッカーでなくボクシングや相撲を見入ってしまう性をもつからだろうか。この学校は単位はどうなっているのだろうか、とか、喧嘩に明け暮れるのなら学校にわざわざ行かなくて外でやればいいじゃん、とか、そんな考え当然に出てくることもなくなるファンタジー、見入る。スズランはリングだっ。
  三池のクローズも豊田のI’M FLASHも観ていないけど、豊田だから観念的になるのではと思ったけれど、冒頭の親子が孤児院に訪れるシークエンスはそれぽかったけれど(高岡早紀、美しかった)、他のところはエンターテイメントに徹していた。『王手』や『ポルノスター』で表された良い間があって、オモシロかった。ワルのなかでも、柳楽優弥が理知的な狂犬仁王像ぶり表しカッコよかった。勝地涼もよかった。主人公もアマちゃんぶり見せて、その内面ぶり、ドラマを生む(東出昌大がデカすぎなのか広瀬すずが小柄なのかよく分からないが、二人が並んで歩くショット、ゴジラとヨークシャテリアが並んで歩いているようであった)。その能面に潜む血がやがて沸き上がる狂犬性、そしてそれに絡むカリスマ性や人間味を出さなきゃいけないのだろうけれど、弱さや繊細さの方が強く出てしまっている。難しい役所なのだろう。けど、暗さがないのがよかった。素朴さがあって、濃いキャラばかりのドラマの求心力の勤めをしっかりこなしている。太陽族の頃とビーバップハイスクールの頃とショーケンやエーチャンの時代のヤンキーの差異はよく分からないけれど、オトコノコの本能とは時代にかかわらずヤンチャであること。
  ヤンチャは続く、どこまでも。♬ラ〜リイッヒイッヒヒー♬ スズランというパラノイアは、主人公が俯瞰でみて言うようなクズ社会を表しているのか、それともミクロに接するときにみえる葛藤のエモーションを言うのか。続編があるのかどうかは分からないがラ〜リイッヒヒー、リンダマンとの戦いに入る瞬間のフリーズには、パラノイアとの未完の対局が永遠に続くことが表されるのである。



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