リオ五輪の閉幕式で、世界中の感謝の言葉を人文字で表示して話題になっていた。
日本は、もちろんARIGATOだけれど、この言葉には、東日本大震災に対する
世界各国からの支援への感謝も込められていると説明されていた。
人文字に協力したのは、主に被災地の子どもたちだった。
しかし、被災地の子どものなかには、何に対してARIGATOといってよいのか
わからないと、悩む子どもが少なくなかったとNHKニュースが取り上げていた。
福島のように5年経っても、住んでいたまちにも家にも
帰ることができない現実を前にして、
率直にARIGATOとはいえない気持があることは、十分理解できる。
ARIGATOの言葉ですべてを括り、
それが今の日本であると、世界にメッセージすることで、
まだ、なにも前に進んでいない現実までが覆い隠されてしまうことへの危うさに、
NHKスタッフは気づいていたようだ。
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