3000本安打

イチローのＭＬＢ30人目の3000本安打達成は、
五輪のニュースをも、脇にどかせるほどインパクトがあった。

ところで、2999本目が内野安打で、
3000本目が三塁打、この二本のヒットは、
いかにもイチローらしい、どちらも足で稼ぐ安打だった。

3000本安打のうち、約23％が内野安打（約690本）で、
足でヒットを量産しまくってきた。
一方の三塁打は、三塁ベース上できわどいクロスプレーになることが
ほとんどないゆうゆうセーフだ。
走攻守の走が、イチローの武器となっていることが分かる。

また、ＭＬＢの記録係が、ヒットの方向について、
調査結果を発表していたが、イチローの単打は、
レフト、センター、ライトに、31％から３４％とほぼ均等に広がっており、
ヒットメーカーの技術の高さを物語っている。

日本のプロ野球からＭＬＢ、23年間で怪我をしたことがないことも
大記録達成の大きな力になっている。
足、肩、腰、動体視力、判断力などイチローの優れた身体能力は、
節制と鍛錬によるきびしい自己管理のたまものだ。

ＭＬＢの長い歴史でも、これほど特異な選手は
今までいなかったのではないか。
記録でも、記憶でも球史に残る最高の選手といえるだろう。