近代日本政治史において、天皇や皇族と政治家たちの関係というのは重要な点であって、さまざまな研究がある。政治システムとしての天皇は、議会での決定を覆すことはなかったし、それは形式的に主権は天皇にあると捉えられた明治憲法体制でも変わらない。
郷里にコンビニが登場したのは、1980年代半ばのこと。当時はローソンの独壇場で、それにローカルなコンビニチェーン店があるという感じだった。1990年後半にファミリーマートが登場。そして2013年にセブンイレブンもやって来た。こちらでは、サンクスの地元
コラムニストの勝谷誠彦さんが亡くなられたそうである。メディアにもコメンテーターとしてよく出演しておられたようで、知名度も高い。ただ私はテレビを見ないので、そのあたりのご活躍については、あまりよく知らない。 むしろ私にとっては、田尾和俊さん
台湾の統一地方選で、与党・民進党が大敗を喫した。特に衝撃的なのが、鉄壁の地盤と思われていた高雄(カオション)市を落としたことである。蔡氏は党の総裁を辞任する意向を示している。 これについて、台湾が中国へ歩み寄り、もっと露骨なことをいえば吸
日常生活にハンデを負う障害のある人たちへの雇用機会を増やすために、政府は障害者雇用促進法に基づいて、企業、自治体に対して一定以上の雇用枠を設けるよう指導している。この対象は、障害認定をもらってはいるけれど、その程度に応じたサポートが得られ
今日の最高気温は17℃。朝晩の空気は冷たく感じるようになったとはいえ、日中は暖かさも感じる小春日和だ。とはいえ、日暮れは早く、昼間も家は薄暗い。冬至まで一か月を切っているから、晴れていても陽射しが弱い。この光量の低さこそ、年の瀬が近いことを
「日本が現状維持でいられるのは、東京オリンピックの2020年まで」 誰が言い出したのか分からないけれど、そういう認識が当たり前のように広がっていたけれど、今回の大阪万博の決定で少なくとも「2025年までは大丈夫」と言われるかもしれない。 ただ私は
小島英俊『鉄道快適化物語』(創元社、2018年)を読む。近代史を語る上で鉄道の存在は欠かせない。しかし速さだけに注目しても、鉄道が広く普及した理由にはならない。長距離移動を可能にしたのは、乗る側に過度のストレスを与えないための技術革新もまた、
調べものをするため、市の図書館へ。一階と二階が蔵書、三階と四階は歴史資料館や記念館が併設されている。近年、利用者の減少に悩む公立図書館が多いなかで、ここは平日でもそれなりに人が入っていて、企画なども積極的に行っているようだ。私のように、本
昨日、丸亀に行ったのは県内でひとつだけある紀伊国屋書店に、発売日の新書を買いに行くのも目的のひとつだった。もともと紀伊国屋書店は、高松にもあったのだけれど、少し前に撤退している。 田舎だと入荷が遅れることもあるかもしれないと思ってはいたけ
今日はふと思い立って、電車に乗って県央まで行ってきた。香川県第二の都市、丸亀。江戸時代は京極氏が治めていた、その城下町である。近世は金毘羅参りが盛んだったけれど、丸亀を経由した琴平街道は、最も栄えていた。旧街道には石造りの常夜灯などがいま
夕方に大きなニュースが入ってきた。日産の経営再建に尽力したカルロス・ゴーン会長逮捕の報道だ。詳細はこれからメディアで伝えられることと思うけれど、報酬過少申告で東京地検特捜部が動くのだから、悪質性が高いと判断されているのだろう。日産の内部告
このところ、日本外交にかかわる本を何冊か読んで、世論がいかに外交政策に影響を与えているのかが分かってきた。明治時代の条約改正も、それが成功したか、失敗したかは改正案の優劣や交渉の進展で決まったわけではない。改正案が漏れ、それに対して議会や
私が読む新書は、雑誌の連載などをまとめたようなものでなく、書下ろしばかりなのだけれど、そうなると選ぶものは限られてくる。だいたいが、岩波新書、中公新書、講談社現代新書のいわゆる御三家に、ちくま新書を加えるくらいである。 そのなかでも、中公
毎年、11月に受賞作が発表されるサントリー学芸賞。2017年度に出版された本のなかで、優れた学術書や新書、選書などを対象に、政治・経済、芸術・文学、社会・風俗、思想・歴史の各部門から選ばれる。今回は、私が読んだ本のうち、4作品(全9作品)が受賞
佐々木雄一『陸奥宗光』(中公新書、2018年)を読む。 陸奥宗光は、明治政府の宿願だった条約改正交渉をまとめ、一方で日清戦争時の外相として開戦と講和を指導した、近代日本屈指の外交官、政治家として高く評価されている。「カミソリ大臣」と呼ばれたよ
気象情報の数字だけ見ると、そう大きく変化しているようには思わないのだけれど、一昨日の雨が抜けたあと、やはり空気が秋から初冬のそれに変わったように感じる。日曜までは、空も高く雲ひとつない青空が広がっていたのだけれど、今日は晴れはしたものの、
昨日、金恩貞『日韓国交正常化交渉の政治史』(千倉書房、2018年)について触れた。専門書を読むのはいつも骨が折れるのだけれど、動機となったのは韓国大法院(最高裁)が10月30日に出した「元徴用工」判決だった。 これを報じた日本のメディアの解説で、
金恩貞『日韓国交正常化交渉の政治史』(千倉書房、2018年)を読む。 日韓の国交正常化交渉は、1949年から断続的に日韓の外交当局によって行われ、1965年に締結した。交渉が中断、長期化したのは、植民地支配など歴史問題や朝鮮半島が南北に分断している状
毎日、100年前の話題で恐縮だけれど、1918年11月11日に連合国とドイツが休戦協定を結び、第一次世界大戦が終結した。1914年7月28日に、オーストリアがセルビアに宣戦布告して以来、4年3ヵ月半続いた戦争もようやく終わった。 この戦争で、ロシアが1917年3
今日はお世話になっている方から「菊池寛の高松」というシンポジウムにお誘いいただき、聴きに行ってきた。菊池寛は香川県高松市出身の作家であり、実業家であり、政治家にもなろうとしていた。作家としては短編小説や、いまでいう昼ドラのような大衆向けの
1918年11月9日、ドイツで皇帝・ヴィルヘルム2世の退位と共和政の樹立が宣言された。もっともこれはドイツ政府が用意周到に準備した結果ではなく、流動的な情勢のなか、偶発的に起きた出来事だった。 1914年7月から続いていた第一次世界大戦は、長期化に加
政治家という人物だけでも、仕組みや制度だけ見ても、政治の本質にはたどり着けないとは思うのだけれど、それぞれが重要な要素であることに変わりはない。そうした観点から、仙谷由人という政治家は、革新勢力に身を置きながらも、縁の下の力持ちというか、
アメリカ中間選挙は、大方の予想どおり、上院は共和党が過半数を維持し、下院は民主党が過半数を奪還するという「ねじれ」が生まれる見通しとなった。これによって、トランプ政権は議会において妥協を強いられることになるから、「打撃」という見方が出るの
アメリカの中間選挙(midterm election)。下院の全議員と上院の三分の一が改選される。四年ごとに行われる大統領選の間に行われる上下院選挙をこう呼ぶわけだけれど、これを「中間」と称するようになったのはいつからなんだろう。いまでは大統領選こそ、ア
現職、元職に限らず、国会議員が地方自治体の首長に鞍替えする傾向が、近年は特に強まっている。確かに、国会議員としての実績や知名度の高さがあれば、知事選や市長選などに有利だということはある。しかしそれだけが理由ではない。 その背景には、地方自
朝晩も冷え込むようになり、鍋物が恋しい季節になってきた。今日はもつ鍋。ただ、どの商品に限ったわけでなく、もつ鍋セットなどに入っているモツの量は少なすぎるのではないか、とどうでもいい疑問を常日頃から抱いている。 確かに、モツは脂が多く、例え
立冬が近づく晩秋。少し前までは日なたにいるだけで暑くて、日焼けもひどく感じていたのに、いまは日中でも日陰だと肌寒くなってきた。ノラ猫と一緒に日なたの温もりを楽しむ時期である。 こういう日のことを「小春日和」という。「小春(しょうしゅん、こ
友人に勧められて、早瀬耕『未必のマクベス』(ハヤカワ文庫、2017年)をここ数日読んでいた。600ページの大著であり、文章や表現も巧みなので簡単に読み飛ばすことができず、全部読むのに四日かかってしまった。文芸作品でこれほど時間がかかることも珍し
海外から労働力を確保しようという意味での「移民政策」は、長らく国内の労働者から仕事を奪うものとして、反対の声が大きかった。ところが少子化が進み、労働人口の減少が加速した結果、人手不足が常態化し、そんなことも言ってられなくなった。臨時国会で