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日記一覧

選挙の夏
2016年05月31日20:42

 伊勢・志摩サミットとオバマ米大統領の広島訪問が終わるや否や、政治は一気に夏の参院選モードに変わった。安倍首相は、消費税の増税を延期するとともに、衆院の解散総選挙をしない方針を固めた。野党は内閣不信任決議案を提出、与党はこれを否決というのは

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忍者の実像とエンタメ化
2016年05月30日14:11

 忍者の里で有名なところは、滋賀県南部や三重県北部のいわゆる甲賀・伊賀地方である。それぞれ内陸の盆地にあって、両者はひと山越えればたどり着く距離にあった。 忍者が活躍したとされるのは、戦国時代だけれども、この付近は歴史的に小領主が地域ごとに

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 バブル期は、しばしば景気や物価の指標として用いられているけれども、すでに四半世紀経っているから、現在と前提が異なることも多く、比較対象として難しいところもある。給与水準やその上昇率はもちろん、ローンの金利、世代間の人口比、交通事情、法律な

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 戦後の日米関係は、概ね良好であった。もちろん、貿易摩擦や基地問題で利害が衝突することもあったけれど、それでも相互の価値観を理解し、ときに共有することで信頼を築いてきた。 しかしそのなかでも、広島・長崎の原爆は、両国の過去について癒されぬ傷

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景気対策、財政政策
2016年05月27日15:35

 「消費税を上げても、暮らしは何も良くならなかったじゃないか」という声はよく聞く。確かに、医療や年金も消費税を上げた分でサービスがよくなってもいいはずだった。ところがかえって医療費の自己負担分や年金の支給時期については「改悪」が進んでいる。

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 アレルギーの厄介なところは、症状の原因も程度も個々に違う点だ。春先に多くの人が悩む花粉症も、原因物質はそれぞれ異なる。スギやヒノキだけでなく、人によってはブタクサやイネ科の植物が原因でアレルギーを発症する。 また症状もごく軽度なものから、

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 赤ちゃんの抱っこ紐も、ブームというものがあるのだろうか、年々違っているように見える。以前よく見かけたのが、布をたすき掛けしたいわゆるスリングで、カンガルーみたいな有袋類よろしく、布からひょっこり頭だけを出した赤ちゃんがいた。 最近は子ども

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 小中高の頃に習った歴史も五年、十年経つとともに塗り替えられるのはよくあることだ。その理由は、「従来の学説を塗り替えるような史料が発見されたから」という場合と、「従来の学説とは異なる解釈が専門家のなかで受け入れられるようになったから」という

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 戦国時代の大名や天下人は、何をもってその地位に君臨できたのか。これまでは、武力に基づく絶対的な権力がその源泉とされた。地域の領主は他を圧倒する軍事力があるから、周囲はこれに従うのだというわけである。 もちろんそれが彼らの権力の一面であるこ

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 教育について、日本の課題を他国と比較する場合には、条件の相違をよく理解しておく必要がある。たとえば、日本は大学全入時代といわれるように、若者の半数以上が大学進学を目指している。なぜそんなことになっているかといえば、就職する際に大卒が前提と

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 立法が選挙制度を通じて、有権者の意向をある程度反映させているのに対して、司法は国民が入る余地が少ない。制度的には、最高裁裁判官については国民審査によって罷免できることにはなっているけれども、それが適用されたことはなく形骸化していることは否

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 日本の医療制度は、基本的に医療費が所得や年齢によって1割から3割で済み、また保険の効く治療であれば、難しい手術や高い薬を使ったとしても高額医療制度によって、負担額には上限が定められている。 私の父や母も、がんで治療を受けていた。支払いは月単

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歳出と歳入、そして増税
2016年05月19日13:11

 消費税など、増税が求められる最大の要因は社会保障である。超高齢化社会に突入するなかで、医療や福祉に求められる予算は天井知らずで、毎年1兆円ずつ増える計算になる。国の歳出が100兆円として、そのうち社会保障費は30兆円以上。すでに全体の三分の一ほ

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共働きと夫婦の姓
2016年05月18日12:13

 「選択的夫婦別姓」については、世間でも賛否が分かれているところだけれど、旧姓を使用したいとする既婚者にはそれなりの理由もある。研究者は、論文を発表することが業績や評価の拡大につながるのだけれど、結婚などを機に姓が変わってしまうと、検索など

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 このところ 「都知事の資質」が問われているけれども、逆にどのような人物が地方自治体の首長に相応しいのだろうか。このことについて少し考えてみたい。 都知事に限らず、道府県知事や市町村長になる人には、それぞれの時期によって傾向がある。戦前、都

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 障害のある子どもを育てている人たちにとって、最も不安なのは自分が老いたとき、我が子はちゃんと暮らしていけるのだろうかということだろう。養護学校に通うほどではないにしても、コミュニケーションがうまくいかない、とっさの対応ができない場合、就労

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 またしても「政治とカネ」で、東京都知事の椅子が揺れている。こうした問題は、政治というものが存在する以上、規模の大小にかかわらず付きまとう。政治とはすなわち、人間同士の関わりのなかで生まれるものだから、国家レベルから企業、町内会、身内の間で

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 新書は、もともと専門書など、少し硬い内容を一般向けに構成しなおしたような本が多かった。ところが昨日も少し触れたように、本が売れない状況のなかで、本来は単行本になってもおかしくないものが新書として出版されるという状況も生まれている。 他方、

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 「中小規模の書店は生きていけない」と言われたのもいまは昔。規模の大きい書店も苦戦が続いているのか。 郷里にも十年近く前になるのだろうか、紀伊国屋書店が進出してきた。繁華街の一等地にそれなりの売り場面積で出店したときは、非常に便利に感じたも

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 厚生労働省は2001年の省庁再編に伴って、厚生省と労働省が合併してできた。さらに遡ると、両省は戦前の内務省の部局が前身である。 内務省は、治安維持や地方行政を総括し、官僚機構の中枢を担っていた。労働・厚生行政もまた内務省の管轄だったけれども、

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空襲、原爆が残したもの
2016年05月11日16:56

 1945(昭和20)年8月6日、曾祖母は自宅にいた。広島の白島というところで、お城のすぐ北に家があった。息子たちは招集を受けていて、ひとり(私の祖父)は南方に、もうひとりはすでに戦地で亡くなっていた。各地の主要都市で空襲が相次いでいたから、嫁(私

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 小学校二年のことだったと思う。道徳の授業で、郷土の民話を題材に「いのち」を考える、というものがあった。 たびたび水不足に陥っていた地域では、集落の人たちが協力してため池が作られた。ところが土木工事にも危険が伴う。土砂崩れや堤防の決壊が起こ

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シンセサイザーとテレビ
2016年05月09日11:55

 NHKスペシャルとして放映された「大モンゴル」(1992年)。私が冨田勲さんの音楽に魅せられたのは、この番組を通じてだったと思う。もっとも、「きょうの料理」や「ジャングル大帝」など、それと意識せずに聴いた音楽は数知れず。それはあとから知ることに

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 「お母さん、トイレいってくる」と、子どもの頃の私は、トイレに行くことを必ず母に報告していた。私だけではない。兄も同じだった。「トイレにいくときは報告しなさい」と言われたわけではない。物心ついたときから、それは自然な習慣になっていた。 なぜ

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 日本からみればそれほど意識することではないものでも、欧米ではどの宗派に属するのかが重視されることがある。代表的なのが、国王や大統領、首相など政治的指導者に対してであって、歴史的にも過去、さまざまな対立、それをきっかけとした戦争や政争などが

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 テレビアニメにもなった「しろくまカフェ」。人の言葉がしゃべれる動物たちと人間が同居する世界で物語は進んでいく。はじまりは、文字通りパンダのパンダくんが、しろくまカフェの敷地に迷い込んだところから。カフェのオーナーも文字通りしろくま。 常連

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 こじれにこじれてきたアメリカ大統領選も、7月の党大会を前に民主・共和両党の候補者がほぼ絞られた。民主党は、「本命候補」であるヒラリー・クリントン氏。ところがこの「本命」は、他を圧倒するほどの支持を固め切れていない。対立候補のバーニー・サン

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 日本国憲法は、公布されて70年近く経つ。その間、「改憲」が叫ばれながら、一言一句変わっていない。それは、改憲のためのハードルが高いということもあるけれど、そこに至るまでの熱量が高い割に、改正後に大きな変化や効果を見出せないことによる消極的な

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 私たちは日本語を「話せる」けれども、たとえば法律や経済、工学などの専門知識が含まれた論文や専門書を難なく読めるだろうか。英語教育の方向性も、まさにその間を揺れ動いているように思える。 英語教育を「会話する能力」と捉えたとすると、それを習得

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川床と市中の山居
2016年05月02日12:44

 もう十年近く前の話になるけれど、父の納骨に京都の本山まで行った際、いわゆる「床」というものを体験してきた。鴨川は、川沿いに小料理屋などが並ぶ区域があって、それらの店は夏になると岸に高床の設置して、そこで飲食を楽しむのが風物詩になっている。

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