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2026年09月12日19:52

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「NHK日曜美術館50年展」/静岡県立美術館~1 (加筆)

9/8(火)、静岡県立美術館で開催中の「NHK日曜美術館50年展」を観る。

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NHK-Eテレで毎週日曜日に放送している「日曜美術館」(一時期「新日曜美術館」と称していた)は、1976年にスタート、2026年、開始50年を迎えた。
今年3/22の放送で2,500回、週間ファインアートTV番組の最長番組としてギネス世界記録に認定されもした。
そこで、これ迄の放送に登場した作品・作家の中から厳選した130点強を集め、記念展を開く事とした。
作品展示に併せ、本人の制作風景や、解説に相応しい芸術家・研究者が強い思いを籠めて語る様子の映像も交えている。
同じ人がある時は語る側に、またある時は語られる側にもなっていて、これも面白い。
また、中には鬼籍に入った方もいて、半世紀というのはなかなか永いと改めて思う。

・会期 7.18~9.27
静岡県立美術館の前に東京藝大美術館で3.28~6.21、そのあと大阪中之島美術館で10.10~12.20の間開催される。
展示作品のジャンルは、絵画・彫刻、浮世絵・屏風、伝統工芸や土器・土偶に至る迄。こうした多様な作品(勿論所蔵者も多岐に亘る)を、東京,静岡,大阪と連続して1年近く確保し続けるだけでも大変な事だろうと想像する。

展示構成は以下の通り。
・第1章「語り継ぐ美~時を超えて美を語る言葉、語らせる作品」: 52点
・第2章「日本美の再発見~古代から明治まで」: 19点
・第3章「工芸~伝統と革新」: 30点
・第4章「災いと美」: 20点
・第5章「作家の生きざまと美~アトリエ&創作の現場」: 16点

◆第1章「語り継ぐ美~時を超えて美を語る言葉、語らせる作品」
1976年4月、番組「日曜美術館」は「私と〇〇」という見せ方・思考方法・企画で放送を開始した。
各界で活躍する人物が、敬愛する作家や作品への思いを語り、美の本質、創作の背景に迫ろうというものだった。
当然ながら、誰が誰に(何に)ついて語っているのかも興味深い。例えば2023年に亡くなった大江健三郎(1935-2023/作家)はフランシス・ベーコンについて20年の歳月を置き2度、矢内原伊作(1918-89/哲学者)はアルベルト・ジャコメッティについて語っている。矢内原はジャコメッティのモデルになった。

〇アルベルト・ジャコメッティ(1901-66)《ヤナイハラI》(1960-61/国立国際美術館所蔵)
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〇フランシス・ベーコン(1909-92)《スフィンクス~ミュリエル・ベルチャーの肖像》(1979/東京国立近代美術館所蔵)
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番組タイトル:「私とベイコン」(放送年月日:1980.9.14)
・ゲスト:大江健三郎(作家)の発言よりピックアップ
…ベイコン(ママ)は20世紀を代表する画家。歪み崩れたような顔、捻じれた身体、叫んでいる表情。これを変形されたもの、グロテスクなものとは見ない。2度の大戦を経験した20世紀が「これが人間だ」とリアルに描くとすれば、整った形式、美しい表層では足りない。ベイコンの人物画は誇張でも異常でもない。

大江健三郎は3年前、2025年3月、88歳で亡くなった。

ゲストの多くは、謂わば「美の語り部」として、言葉にしにくい美を言葉で紡ぎ、人々と作家をつなぐ架け橋ともなったのである。
その言葉は、美を味わうための手引きになると同時に、「人間とは」「自然とは」「生きるとは」といった根源的な問いへの入り口にもなっているだろう。

〇高橋由一(1828-94)《鮭》(1877頃/東京藝大)【重要文化財】
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「私と高橋由一」(1977.3.6)
・芳賀徹(文学者・比較文学)
…新しくなろうとする意志と古いものとが画面の中で相争っている。それがこの画面に一種の緊張を与えている。

「名画はこうして生まれた 高橋由一《鮭》」(2003.4.13)
・南伸坊(イラストレーター)
…自分がもし高橋由一であったなら、最初のショックがあまりにも面白かったので、それを皆に教えたい。

〇岸田劉生(1891-1929)《椿君に贈る自画像》(1914/東京都現代美術館)
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「天才画家・岸田劉生 2つの傑作と苦悩」(2011.10.9)
・諏訪敦(画家)
…自然の中から、そこの中に隠れている美しさの、内側に隠れている美しさを、人間の目で、しかも画家の力でその美しさを抽出する。

「異端児、駆け抜ける!岸田劉生」(2019.9.29)
・会田誠(美術家)
…決意がこもったような独特な圧がありますよね。俺、俺を見ろ、みたいな。俺が俺であることが大切だというアピールというか。

〇同《道路と土手と塀(切通之写生)》(1915/東京国立近代美術館)【重要文化財】
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「放送開始50年特集 時を超え美を語る」(2026.1.4)
・松重豊(俳優)
…この1枚の絵で完成させるんじゃなくて、ここから何かが始まるんじゃないかっていう物語が生まれてくるような画角・位置。

〇速水御舟(1894-1935)《鍋島の皿に柘榴》(1921/個人)
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「夢の御舟 傑作10選」(2015.1.25)
・しりあがり寿(漫画家)
…あっ湿っていて冷たいっていう感じがするでしょ。冷っとして、朝の感じがする。触るように絵を描く。そういうのがいいなと思う。

「深奥へ 速水御舟の挑戦」(2016.11.6)
・森村康昌(美術家)
…日本の素敵な情感がここにありつつも、ちょっとモダンなもの、なんとも言えない、古典的なんだけど新鮮な、見たこともない絵がこうやって出来上がってるっていう。

(続く)
 
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