『須田悦弘展』(松濤美術館)
ぼくたちが「須田ちゃん

」と呼びながら、勝手に後押ししている木彫作家。
まさか行列を作って須田作品を観る日がくるとは、まったくの想定外だった。
初めて訪れた大規模個展。
日曜日に訪館した理由はギャラリートークの開催だったけれど、混雑は想定外だった。
白井晟一設計の美術館。
いつもはスクリーンで閉じられているガラスの展示室が開かれて、陽光が射している。
東京での大規模個展開催は、実に25年振り。
プライマリギャラリーですだちゃんにお会いした時には『ぼくがすだですけど』と、泣きいるようなか細い声で自己紹介をしてくれて、遠慮がちにサインを揮毫してくれた。
彼の作品との初対面は、おそらく直島の碁会所から。
現代アート初心者だった当時、たぶん何が凄いのかも理解できていなかった。
当時のmixiを読めば、どんな感想が記載してあるか恥ずかしくて読めやしない。
読んでみたけれど、須田義弘の「す」の字の記録もない。
そして、同じく直島のベネッセミュージアムでは、2021年、学芸員さんツアーで先生から教えていただいた名作『雑草』
学芸員さんと対峙して須田作品を語る先生が、とてもかっこよかったのを覚えている。
それにしても、これほどのファンがいるなんて思いもよらなかった。
平均年齢はおそらく28歳。
若者たちがわんさかとやってきているのはなぜだろう。
いつぞや、北海道近代美術館では、誰ひとりとして気が付かない須田作品の前に佇み、10分、15分と、作品の存在をアピールしていた自分。
今日は何もしなくても、ドアに隙間に植えられていた『ドクダミ』にスマホを向けていた。
異変は松涛美術館のポーチから感じていた。
館内に入らずにポーチ内や前面道路でたむろする人たち。
この答えは、館外展示された須田作品の鑑賞者。
あまりにも来館者が訪れて、ギャラリートークがホールレクチャーに変更。
30分の学芸員ガイドも満席の中、行われていた。
綺麗な学芸員さん(当社比)に、この人気は予想通りかと伺うと、

「私たちもびっくらぽん

」と、ステキな笑顔で答えていただいた。
「これまで少ない作品を全国の美術館で展示してきているので、このような大規模個展が待ち望まれていたようです」とも加えていた。
それにしても、須田悦弘ってこんなに人気なのか。
観客が引いた2人だけのホール。
北海道近代や練馬美術館での話題で盛り上がり、山梨県美への再訪を約束した。
すだちゃんの初期作品。
彼の芸術歴を始めて知ったのだけれど「お金がなかった」ので、とてもチャレンジングなインスタレーションデビューだった。
プライマリーであるギャラリー小柳への売り込みは自分自身で社長に会いに行った、と自分史に書いてある。そして、杉本博司との出会い。
全部で50点。
贅沢な個展だった
直島の碁会所。1度目は何もわからず、2度目は何となくわかってきて、ようやく3度目、須田悦弘の人となりを知ってから鑑賞した花たちは、間違いなく輝いていた。
なんなれば、今年また4度目に挑戦してみよう。
今回、初めて知ったのが『十六茶』の元絵を担当していたこと。
ペットボトルにデザインされた十六の薬草たちはデザイン事務所が完成させたものだけれど、明日からは爽健美茶をやめて十六茶を呑むことにしよう。←しない。
須田悦弘鑑賞の愉しみは「すだちゃんを探せ

」
ところが今回は入館時にマップが渡されて、50作品の在り処がすべて記されている。
綺麗な学芸員曰く。

「会期中に作家さんが来館されて、1つ、2つ、マップにない作品を追加しています。リピーター割引のひとつだと思って、また来てください」
マップに載っていない1つ目は誰にでもわかるガラスケースの中。
そして、2つ目は…これだけの観客が来ているのに、誰ひとり気を止めない。
まるで自分が影の学芸員になったように、ある場所で佇もう。
■明日20日は東京、神奈川、静岡でスギ花粉が飛ぶ予想 症状の出る方は対策を
(日本気象協会 - 01月19日 12:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=174&from=diary&id=8172547
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