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2023年12月23日22:58

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映画日記『都会の横顔』

ここ数日の寒さのせいか、風邪をひいてしまった。
喉が痛くて熱も出てきた。
ということで、本日は終日引きこもり。
ネット動画をチャカチャカしてたら、清水宏監督の映画があったのでクリックした。

2023年12月23日(土)

『都会の横顔』(1953)
監督:清水宏
YouTube

銀座の街を練り歩く気の良いサンドイッチマンのお兄さん(池部良)と、靴磨きのお姉さ
ん(有馬稲子)が、迷子の5歳児ミチコちゃんのお母さんを探すことになる。
ところが、気づいたら好奇心旺盛なミチコちゃんがどこかへ行ってしまったから、さあたいへん。
ミチコちゃん、ふたまた浮気で大忙しの重役さん(森繁久彌)におんぶしてもらったり、ホステスさんや芸者さん向けの「夜の英会話」教室に潜り込んだりと、活気あふれる大都会をエンジョイ。
いっぽう、ミチコちゃんのお母さん(木暮実千代)も、娘を捜して銀座の街を歩き回っていた。
はたしてミチコちゃんはお母さんと会えるのか。
そして訪れる、ちょっぴり切ない結末とは。

初見かとおもったら、トニー谷のインチキ臭い英会話講師が登場するシーンが記憶にあった。むかし日本映画専門チャンネルで見ていた。
とはいえ、そのほかは覚えてないので、初見みたいなもの。
迷子のミチコちゃんの、低血圧気味な棒読みセリフがいい。
「出来る子役」みたいな、こましゃくれたところがないので、すんなり映画の中に入っていける。さすが、子どもを撮ったら天下一の清水宏監督だ。
ささっとスケッチしたようなエピソードをつなげていきながら、その中にすれ違いがあったり、ちょっとしたセリフが伏線になっていたりと、まるで小粋なフランス映画だ。
前回は気づかなかったが、若い頃の有馬稲子が出てたので、何だか得した気分。
そして、浮気重役の森繁が、やっぱりおかしい。
しかし、いちばんの見どころは、明るい日射しのなかで、多くの人々が行き交う銀座の街だ。
ほとんどが街中にカメラを持ち込んだロケ撮影。
なかでも、池部良とミチコちゃんがサンドイッチマン風のおどけた歩き方をしながら街を歩いていく移動撮影シーンにうきうきする。
傑作だ。



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