mixiユーザー(id:6810959)

2023年10月14日22:11

39 view

本●「味を追う旅」「女流阿房列車」

気象庁の天気予報が「雨」マークだった。午後からくずれるとある。
午前中に買い出しを終え、以降は外出せずに「雨読」にはげんだ。
読みさしだった2冊をあいついで読了。

本●「味を追う旅」(河出文庫)
吉村昭:著

小説家・吉村昭の食にまつわるエッセイ集。
近所の鮨屋や晩酌の酒といった身近な話題から、旅先で見つけたちょっとした美味などなど、いずれも肩肘張らず、値段も張らないものばかり。
しかも一編が2〜3ページぐらいなので、スラスラと読めてしまう。
去年読んだ「ひとり旅」に続き、吉村昭のエッセイ集を2冊読んだことになるが、長編小説はまだ読んだことがない。
彼の真骨頂である歴史小説を、そろそろ読まなくてはとおもっている。


本●「女流阿房列車」(河出文庫)
酒井順子:著

エッセイストの酒井順子が、東京の地下鉄全線を16時間22分かけて完乗した題して「メトロな女」、信越本線(※注)の二本木駅や篠ノ井線の姨捨駅にたたずみスイッチバックの神秘に開眼する「スイッチバックの女」など、思う存分「鉄子」ぶりを発揮する1冊。
ということで、私みたいな鉄道好きには、鉄分補給のサプリメント本だった。

(※注) 現在は信越本線から第三セクター「えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン」になっている。

ところで、本日読み終えて2冊に同じ「うどん屋」の話が登場する。
偶然だろうが、びっくりだ。
そのうどん屋というのが、四国は愛媛県の宇和島にあるという。
そのお店、店といっても宇和島駅近くの住宅街にある普通の民家だ。
しかし、地元では超有名なので、ほっといても客が絶えないことから、店名もなければのれんや看板も出していない。
しかも営業が早朝6時ぐらいから数時間とのこと。
吉村昭も酒井順子もこの店に入り、ふたりとも「うまい!!」と絶賛していた。
吉村昭の一文が書かれたの1977年のこと、酒井順子のは2009年だった。つまり、酒井順子の本によると通称「朝のうどん」と呼ばれるこのお店は、確実に30年以上も続いていたことになる。
私も宇和島に泊ったことがある。
一昨年の夏に、宇和島で1泊し、翌朝9:33発の「しまんトロッコ号」に乗ったと、mixiの日記にあった。
もっと早くに「朝のうどん」を知っていればと、悠々と絶品うどんを食したうえでトロッコ列車に乗ることができたはず。
ほんとうに惜しいことをしたものだ。



7 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年10月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031