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2022年10月01日02:57

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映画日記『マイ・ブロークン・マリコ』『刑事マルティン・ベック』

2022年9月30日(金)

『マイ・ブロークン・マリコ』(2022年)
監督:タナダユキ
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

小さい頃から親友だったマリコが死んだ。
ブラック企業に勤めるシイノはクビを覚悟で無断欠勤し、マリコを虐待していた父親のもとから遺骨を奪い去り、マリコが行きたがっていた東北(だろうと思う)のナントカ岬へ向かうのだったが・・・・

永野芽郁がけっこう好きなので見ることにした。
のほほん系清純派の永野芽郁が、リクルートスーツの一張羅で、しょぼいアパートにひとりで暮らすOLに扮し、上司にためぐちを叩くわ、タバコは吸うわと、やさぐれ感溢れるヒロインを演じる。
しかし、どんな役を演じても、いまの永野芽郁はイイネ!!
というのが、感想のすべて。
以上。

まあ、しいて映画について書くと、シイノとマリコの関係が依存症のような気がする。
あまりにもベタベタしすぎるが、これを男と男に置き換えれば、『昭和残侠伝』の高倉健と池部良みたいなものか。
殴り込みではないが、マリコがブロークンするシーンは、爽快だった。
それと、目的地がナントカ岬みたいな架空の場所にせず、東京からの経路を含め、時間をかけてきちんとスクリーンに映し出されたなら、ロードムービーとしての楽しみが生まれたとおもう。
まあ、これは鉄道旅行ファンの勝手な願望でしかないが。


『刑事マルティン・ベック』(1976年)
監督:ボー・ウィデルベルイ
駅西・シネマスコーレ

入院中の警部が銃剣で刺殺された。
マルティン・ベックを中心に、ストックホルム警視庁の、殺人課の刑事たちが捜査に乗り出す。
捜査が進むうちに、被害者の警部には裏の顔があり、高圧的な態度で悪評が絶えない「唾棄すべき男」だったのだ。
そして、捜査線上に“警官嫌い”の男が浮かんできたその時、ストックホルムの街頭に銃声がとどろいた・・・・

1970年代に日本でも一世を風靡した北欧の警察ミステリー、「マルティン・ベック」シリーズの一編を、本国スウェーデンで撮った1本。
「マルティン・ベック」シリーズは若い頃、夢中になって読んでいたので、これは見なくちゃとなったしだい。
原作となるシリーズ第7作「唾棄すべき男」は読んではいるが、もう大昔のことなので何ひとつ覚えていない。
ミステリーといっても、名刑事による快刀乱麻の名推理が冴えるというより、関係者への尋問や過去の書類や資料を読み潰していくといった地味なもの。
なるほど、こういうストーリーだったのか。
ところが、後半は一転してド派手なアクションシーンだ。
とにかく、突然発生した銃撃事件に野次馬が集まるのだが、その群衆シーンに集まるエキストラがもの凄い人数だ。
『LAMB ラム』のアイスランド同様、スウェーデンだってそんなに人口が多いとは思えない。よくぞこれだけのエキストラを集めたものと感心する。
ところで「マルティン・ベック」シリーズには、ウォルター・マッソー主演で舞台をサンフランシスコに移したアメリカ映画『マシンガン・パニック』(1974)がある。
これは面白くなかった。
いっぽう『刑事マルティン・ベック』は本国での製作ということで、ハリウッドには負けまいと力が入っていたのだろう、その熱量が十二分に伝わる1本だった。

ところで、どうして今頃になってマルティン・ベックなのかとても不思議だ。
劇場に貼られたポスターを眺めていたら、その理由が分った。
ポスターには「マルティン・ベック生誕100年」とある。
帰宅してネットで検索したら、架空の人物であるマルティン・ベックの略歴が載っており、そこには「マルティン・ベック 1922年9月25日誕生」とある。
誰が思いついたか知らないが、告別式や三十三回忌をしてもらった力石徹みたいでおかしかった。

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