8/11(木)、猛暑を避け奥天竜へと涼みに出かけた。
天竜川の支流阿多古(あたご)川の上流にある天竜区熊という地、公式には「くま」と読むが、地元の人達は「くんま」と呼ぶ。昔はきっと熊も出た事だろう。
天竜区には、船明(ふなぎら)ダムの上流に「月(つき)」という単純でいて何とも素敵な地名もある。
我が家から北に向かって車を走らせ、鹿島橋から県道9号線に入ると周囲は次第に山深くなる。真っ直ぐ天に向って伸びるスギ林が目立つ。
車で1時間程で最初の目的地に到着。
熊にある道の駅は「くんま水車の里」と名づけられている。
名にある通り水車が売りの1つだが、今は残念ながら故障中。
道の駅内の「熊かあさんの店」では手打ち蕎麦を食べる事ができる。これを目当てに浜松市内からやってくる人も多い。
注文した天麩羅そば。地元産野菜の天麩羅は山盛り。
予約で受けられる体験メニューに、そば打ち、五平餅作り、こんにゃく作り等がある。
店の裏には渓流が整備されていて、家族連れは水遊びをしている。
次の目的地は白倉峡(しらくらきょう)である。
熊から行くには山越えの道を採らざるを得ず、市街地から白倉峡へ行く時の正規のルートではない。
熊から県道9号線を更に北へ進むと、道路の幅は狭まるし勾配も急になる。次々現れるヘアピンカーブ。
道の両側の樹林も深さを増し、所によっては車のライトを点ける。
対向車との擦れ違いには譲り合いが必要だ。
しばらく行くと大地野(おおちの)隧道に入る。1944年に造られた古いトンネルで、照明もまばら。
高さ3.7m、幅2.5mだからトラックは通行できない。全長約200m。
隧道は標高634mにあって、後日地図を見ると、この辺りが当日最も標高が高かったのではなかろうか。
更に北進、県道9号線から361号線に分かれる地点には「吉沢の田高杉(ただかすぎ)」という名の巨木がある。浜松市指定天然記念物。
天竜区佐久間町浦川にあって、「吉沢」はこの辺りの旧字名。
「田高」はここら一帯の土地とスギの木の所有者の名だそうだ。
2002年製作の説明板によると、樹高37m、樹齢不明。
根元のすぐ上辺りから幹が何本も分かれて伸びる異様な姿で、こんなスギは見た事がない。
下にはコンクリートの小さな祠があって、中には微笑ましい石仏がおわす。
県道361号線は東に向きを変える。
道は相変わらず細いヘアピンカーブが続くが、次第に下り坂となる。
熊から30分強で、天竜区龍山町の白倉峡に到着。
標高473m。
こんな奥深い山にも人々は住んでいて、茶の栽培等をしているようだ。
車を降りて、白倉川へと林の中の遊歩道を降りていくと、下の方から水流の音が聞こえてくる。
降りてきた滑りそうな石段を振り返るとこんな風景。
巨石がたくさん転がっていて、流れはそこここで小さな滝となっている。
メモしてこなかったが、滝には1つ1つ名前があるようだった。地元の人々の愛着が伝わる気がする。
こうした奥深い自然の懐中に住んでいれば、八百万のものに神の存在を感じて不思議はない。
苔むして曲がった幹はブロントザウルスの首のようにも見える。
湿度を帯びた空気はひんやりとして心地好い。
水も冷たく、透き通って美しい。
しばらく岩に腰掛け、深呼吸をして佇む。
1km程続く白倉峡の中心部は紅葉でも知られていて、「もみじの里」という愛称も持つ。
また秋には来てみたいものだ。
帰りは、来た道とは反対に県道361号線を川沿いに下っていく。
こちらはそれ程険しい道でもない。
視界が開ける場所で国道152号線に出ると、左手に巨大な秋葉ダム。
アユ釣りをする人達の姿がちらほらと見える。
あとはこの広い国道を快走するのみ。
ログインしてコメントを確認・投稿する