紅葉咲き乱れる嵐山や清水三寧坂の大混雑映像が流れていた京都のホテルにて
京奈 tripenart の目的はさにあらず。
駅ナカホテルから、まずは高瀬川まで歩み出て、レンタサイクルを拝借し国立博物館へとペダルを漕ぐ
大混雑とは無縁の旅。
《京奈2》承前
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京都国立博物館。
先人に敬意を表して国立博物館設計御用達・片山東熊設計の明治古都館にご挨拶。ロダンの彫刻や、重要文化財でもある正門を拝見したのちに、いよいよ目的の平成知新館
企画展が目的ではなく、この建物を拝観することが主目的。
今秋、文化功労者に選ばれた御年84歳、谷口吉生作品。
堂々とした直線美。水庭は揺らぎを伴って、静かに波打ち循環を繰り返す。
いつぞやの国宝展以来の訪館になるが、当時は建物はそこそこ、国宝展示に精魂詰めた。
『畠山記念館の名品−能楽から茶の湯、そして琳派−』
荏原製作所に敬意を表して、企画展にも触れておこう。
おいらにとって、かなり苦手な分野。まだ、何ひとつ知識すらついていない能や茶の湯の文化芸術。
それでも滞在時間80分と、かなりの長居。ほとんど、外観鑑賞の時間に取られていたのだけれど。
谷口吉生作品観覧は、これで20を数えるだろうか。マイベストは豊田市美術館。
ちなみに「建築交流ネットワーク」として提携している11軒の谷口建築
・資生堂アートハウス
・土門拳記念館
・長野県信濃美術館東山魁夷館
・丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
・豊田市美術館
・東京国立博物館
・京都国立博物館
・香川県立東山魁夷せとうち美術館
・鈴木大拙館
・ニューヨーク近代美術館(MOMA)
・谷口吉郎/吉生記念金沢建築館
さて、コンプリートはできたかな
建仁寺の境内に存する毘沙門天・両足院。
あらかじめ2か月前に予約済みで、あとは約束時間の5分前に集合するばかり。
定員は1回8名。VIP扱いでひと気もないことから裏木戸から入門するが、受付の場所がわからない。
大胆にも枯山水の石畳を渡り、裏手の回遊庭園へと歩み出る
ところが、受付どころか誰もいない
大書院らしき建物の縁側で動画を撮る夫婦。
彼らに向かって「入り口はどこですか」と叫ぼうと思ったが、動画に声が入るのも気が引ける。庭園は至る所に「ハト」だらけ。(ハトが置いてある先は禁足が絶対)
冷静になって、もう一度、裏木戸へ戻ってインターフォンで受付を尋ねてみる。

「隣の石段を上がってお越しくださ〜い」
現代美術作家・杉本博司による襖絵と掛軸が完成し、両足院大書院において、初公開。
一般公開は特別展として、11月1日〜14日まで11日間の限定公開。しかも1回8名定員で1日3-4回だけなので、絶対鑑賞者数は350人程度しか観られない。
そして、杉本博司人気の証なのか、全回即時満席となったようだ。
受付のスタッフが京都大学院生。アルバイトさんのようで、作品に対する知識が神奈川県からの客人よりも乏しいようだ。
縁側に向けた襖は雨を催し、裏面の龍に対抗する。襖の取っ手にさえ、雨の向きにパラレルに象られ、杉本氏のセンシティブな心配りが感じられる。
「まずはこっち

」
8人の杉本ファンのうち5人は、すぐに大書院へ向かって行ったが、おそらく杉本マニアの3人は、縁側のどんつくに立ち、杉本先生揮毫の墨字を堪能する。
受付に現れた女性スタッフが声を掛けてくれる。

「よろしかったら少しガイドをいたしましょうか?」
よろしくない訳がない。(←よろしい)
すると、目の大きな美女(当社比)さんも「ご相伴に預かってもよろしいでしょうか」と、肩越しに声を掛けられた。
よろしくない訳がない。(←よろしい)
杉本愛に溢れた女性スタッフの丁寧なイントロは、このあとの大書院見学に相当のプラス効果を得た。ありがとう、スタッフ。
稲妻の襖を背に記念写真を撮るのがインスタ蠅の習性のようだ。
目の大きな美女さんも襖絵を撮影していたが、やはり人たらしのおいら、声を掛けないわけがない。(←かける)

「写真、お撮りしましょうか?」

「あっ、いいんですか

マンモスうれP

」
まるで前夜の知恩院のデジャヴュ。
《日々是荒日》
床の間に五輪塔が置かれ、海景は初版のジャマイカ。
杉本先生個人所蔵を今回限り、展示してくれている。
跪いて覗き込む面々
畳に正座して、しばらく大きな瞳や小さな瞳の女性たちと杉本博司作品論議。
聴いた話をすぐにスマホにメモるなど、とても貪欲な学習姿勢に好意を得た。
予約時に伺った「所要鑑賞時間30分程度」を大幅にオーバーし、結局70分もの間、この寺院に滞在していた。
和室に設えたショップに入ると、白装束のインテリジェンスな青年が一人。
あとで分かったことだが、彼が予約後のおいらに数回メールをくれたアートイベントのスタッフ。このメールリテラシーが、感動するほど明確で迅速。
杉本博司を話題に会話を弾ませて自己紹介を得てみると、やはり青年は京都大学工学部建築学科卒。つまり博士。
おいらときたら、58歳にして、初めて京都大学の方と会話をした。
少なくとも東大卒の政治家よりも、よっぽど会話の往復が上品で美しく鮮やかだった。
ここでの出会いは、実はこののちも続いていく。(予定)
一期一会が一期永遠に。
旅とは、いつもこのような奇跡の出会いを演出する。
(つづく)
■スマホ、コードレス掃除機etc.安いバッテリーの“出火リスク”に要注意
(日刊SPA! - 11月17日 16:02)
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