「あいち国際女性映画祭2021」から2本。
2021年9月3日(金)
『姉姉妹妹』(2019年)
監督:キャシー・ウエン
ウィルあいち・ウィルホール
妻のキムはラジオの人気パーソナリティー、夫のフイは妻の父親が経営する住宅建築会社の上級職、誰もがうらやむような裕福で美男美女のカップルだった。
ある日、妻が番組を通じて知りあった、DVに苦しむ若い妊婦のニーを家に連れてきた。
フイはニーの同居に反対するが、キムはしばらくのことだからと、彼女を屋敷に住まわせる。
ニーの存在によって、仲の良かった夫婦にすきま風が吹き始めるのとは裏腹に、キムとニーはより親密になっていくのだったが・・・・
ベトナム発のサスペンススリラー。
どこかで見たようなシーンが続くので、パチモンだろうとおもったら、終盤になってドンデン返しが待っていた。
ドンデン返しといっても、アッと驚くような切れ味というより、力業でひっくり返すようなものだった。
まあ、何を言ってるのかさっぱり分らないとはおもうが、ドロドロしてて面白かった。
『SEASON OF WOMAN』(2018年)
監督:川崎僚
ウィルあいち・ウィルホール
いずれも女性を主人公にした短編4編を集めたオムニバス。
始まってから3編までが、どうみても「低予算で撮った自主映画の習作」の域を出ていない。
正直、外れかなとおもったら、最後の4編目で、きちんと椅子に座り直した。
なるほど、自主映画を逆手にとったような、こういう作り方もあるのかと感心した。
その4編目に、現在のインディーズ映画界のミューズといって過言でない、内田慈と根矢涼香が同じ画面で共演する。
このシーンに出会えただけで、得した気分だ。
その根矢涼香が上映後に登壇した。
マスク姿であったが、ご尊顔を拝し感激。
そして、なんとしても聞きたかった彼女の生声が拝聴でき、こちらも大感激だ。
とにかく根矢涼香は声がいい。声に個性がある。
私がこれまで見聞きしてきた日本の映画女優の中で、声の良さは若尾文子と双璧であると断言できる。
声の良さだけでなく、登壇した彼女の受け答えを聞いていると、頭の回転が早いクレバーな女性だろうとおもった。
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