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2020年07月10日22:04

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映画日記『島にて』『銃 2020』

2020年7月10日(金)

『島にて』(2020年)
監督:大宮浩一、田中圭
今池・名古屋シネマテーク

数年前に新潟から秋田まで羽越本線に乗ったとき、日本海の海上に島影が見えた。
ひとつが粟島(あわしま)、もうひとつが山形県の酒田市に含まれる離島の飛島(とびしま)だった。
その飛島の島民と、彼らの暮らしにカメラを向けたドキュメンタリー。
現在、飛島の人口は140名ほど。画面から見る限り、多くが高齢者だ。
本作にも登場する男子中学生が卒業すると、島内に学童生徒、つまり子どもがひとりもいなくなる。
診療所の建物はあるが、医者は週に一度酒田市からやってくるだけ。
三つの地区にそれぞれ神社があるのだが、なにしろ宮司がひとりしかいない。
地区ごとの例大祭の神事を、ひとりの宮司が掛け持ちで執り行うことになってしまった。
今風に言うところの「限界集落」なのだろう。
お先真っ暗な離島ではあるが、島民の暮らしぶりはいたって平穏で、うらやましくなる。
定年を機に飛島に移住したオッサンが、わずかな支出で生活ができ、好きなときに起きて、誰からも干渉されない島暮らしは最高だ、と言っていた。
そんな飛島にも、少しずつではあるが、変化が起きている。
何名かの若い人が島にやってきて、島内に仕事を作りだそうと会社を設立した。
仕事があれば新しく人がやってくるし、島に戻ってくる人もいるだろう。
ただし、思うようには順調にことが運ばないのも現実のようだ。
日本海に浮かぶ小さな離島の出来事はけっして特異なことでなく、日本の縮図のひとつだ。

ラストで島でたったひとりの男子中学生の卒業式が映る。
このたったひとりの少年のために、校長、教頭、養護教諭の三人がそれぞれ教科を分担しながら、つきっきりで彼に教育を授けているシーンが何度か出てきた。
それらのシーンを見ていて、ほんとうに唐突な感想になるが、こんなところに憲法が生きているとおもった。


『銃 2020』(2020年)
監督:武正晴
伏見・ミリオン座

病的な母親を嫌い、家を飛び出し自堕落な暮らしをしている若い女が主人公。
ある夜、つきまとうストーカーから逃れるために、彼女はうす暗い雑居ビルに逃げ込んだ。
そこで女は弾の入ったピストルを拾う。
女は電気を止められ、ごみ屋敷と化した木造アパートの自室で、拾ってきたピストルを股間にあてがうのだった・・・・

ダークで病的ということで、好みの映画だ。
ただし、クライマックスでの女がとった衝動がどういうことなのか、私にはよく分からなかった。
わざと謎を残す映画なのだろうと、勝手に解釈したものの、ひょっとしたら私が馬鹿なだけなのかなあ?

ヒロインを演じた日南響子という女優さんが、なんとなくいい。
彼女のネットで検索したら、スクリーンでは病的なのに、ふだんはとても美人だ。
さらに、生まれが愛知県の稲沢だという。
清野菜名も稲沢出身だ。
そういえば、前の職場にも稲沢在住の美人がいた。
まあ、だからどうしたという話だが、愛知県民としては少々鼻がたかい。



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