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2020年02月16日23:54

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映画日記 『37セカンズ』

2020年2月16日(日)

『37セカンズ』(2020年)
監督:HIKARI
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

評判がいいので見に行った。
23歳のユマ(佳山明)は生まれたときに37秒間呼吸ができなかったことが原因で、身体が不自由となり、いまは車椅子の生活だった。
ユーチューバーできゃぴきゃぴした若い女性漫画家のもとで、アシスタントをしている。
アシスタントといっても、実際はほとんどをユマが描いている。
つまり、ゴーストライターだ。
自分の名前で作品を発表したいユマは、偶然拾ったエロ漫画をきっかけに、エッチな作品を描きあげ、出版社へ持ち込んだ。
彼女の作品を見た女性編集長(板谷由夏)が、ズバリとユマに問いかける。
「あなた、セックスしたことあるの?」
そのひと言が、これまで過保護気味な母親のもとで何不自由なく暮らしてきたユマの、大冒険のはじまりだった・・・・

お涙頂戴の映画ではないのに、ラストは涙ぐんでしまった。
素直に、見てよかったとおもう。
ヒロインのユマを演じた佳山明(かやま・めい)は実際に脳性麻痺で、車椅子生活の女優さんとのこと。
本作の魅力は彼女につきる。
映画が始まってすぐのシーンで、彼女の女優としての覚悟を見ることになる。
佳山明の母親を演じた神野三鈴の熱演も忘れがたい。
芝居で涙を流すのは女優なら誰でもできるだろうが、ラストで彼女がぼろぼろと流す大粒の涙を見てたら、こちらももらい泣きしてしまった。

板谷由夏をはじめ、ベテラン・デリヘル嬢が絶品の渡辺真起子に渋川清彦、石橋静可、尾美としのり、大東駿介といった面々が佳山明をサポートする。
見終ってみれば、彼らが佳山明という女優の誕生を祝福するために、天から舞い降りてきた映画の天使たちにおもえた。


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