2019年12月3日(火)
『グレタ GRETA』(2019年)
監督:ニール・ジョーダン
名駅・伏見ミリオン座
何度も予告編を見てたので、ストーカー女の話ということは分かっていた。
しかし、予告編通りでは映画にならないわけで、どんなひねりがあって、どんなオチになるのかが、楽しみだった。
正直、そんなにビックリすることもなかったが、それでも「夢オチの夢オチ」にはだまされた。
オチというか定石通りのラストだったが、小道具のエッフェル塔がなんとなく可笑しかった。
見どころは、主人公のふたり。
「箱入り娘」になった恐怖で、涙目になったクロエ・グレース・モレッツの表情がすばらしい。
ふだんでもクリッとした目が、恐怖でさらに大きくなる。
『エル ELLE』に続いて、イザベル・ユペールが強烈。
もう、怪奇女優の域だ。
イザベル・ユペール扮するグレタの気持ちというのが、常軌を逸してはいるが、分からないでもない。
孤独な老人(イザベル・ユペールは私よりひとつ上の66歳!!)が、若い人の親切心を勘違いして、勝手にのぼせてしまい、しつこくつきまとったということが、身近でもあった。
私も彼女のようなグレた老人にならないよう、自重しなければとおもった。
『ファイティング・ファミリー』(2019年)
監督:スティーヴン・マーチャント
名駅・伏見ミリオン座
女子プロレスの世界を舞台にした痛快作。
イギリスの地方都市で、家族でプロレス興行をしている一家のひとり娘・サラヤが主人公。
サラヤは兄とともに世界的なプロレス団体・WWEの入団テストを受けた。
サラヤは受かったものの、小さい頃からいっしょにプロレスの練習を積んできた兄は滑ってしまう。
兄とのわだかまりを残したまま、サラヤは単身アメリカへ飛び立つ。
しかし、アメリカでサラヤを待っていたのは、脱落者が続出する練習生としての苛酷な日々だった・・・・
数年前までWWEのトップ女子レスラーだった、ペイジの実話にもとづく半生記。
私のような素人にもプロレスの厳しさがビシビシ伝わってくる。
マイクパフォーマンスの練習があるのには笑ってしまった。
肉体だけでなく、頭の回転がよくなければトップレスラーにはなれない。
どうせアメリカの女子プロレスはお色気だけと高を括っていたペイジだったが、美人レスラーの卵たち全員が、腹をくくり退路を断って女子プロに入ってきたことを知るシーンにグッときた。
主人公のサラヤを演じたフローレンス・ピューに、いっぺんでファンになった。
ニック・フロスト、最高!!
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