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2019年09月15日23:59

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映画日記 『荒野の誓い』

暑いので出歩きたくなかったが、少しでも外出しないと、引きこもりになりそうだ。
こういうときは、頭を使わなくても済むようなアクション映画がいい。

2019年9月15日(日)

『荒野の誓い』(2019年)
監督:スコット・クーパー
東新町・ミッドランドスクエアシネマ2

痛快な西部劇を期待してたら、とんでもなく重い映画だった。

1890年代初頭のニューメキシコ、かつてインディアンとの戦いで勲功のあった騎兵隊のジョー・ブロッカー大尉(クリスチャン・ベール)に、ある命令がくだった。
それは服役中のシャイアン族の首長イエロー・ホーク(ウェス・ステューディ)とその家族を、彼らの故郷であるモンタナ州まで護送することだった。
イエロー・ホークは癌に冒され、余命わずか。
ところが、かつて大尉と首長は宿敵同士であり、たがいに愛する友人や部下たちを殺されていた。
大尉は軍人として、しぶしぶ命令にしたがう。
その道中、コマンチ族によって家族を失ったロザリー(ロザムンド・パイク)という未亡人と出会い、彼女も一行に加わることになる。
憎しみと疑心に満ちた一行に、次々と困難が襲いかかる。
はたして、大尉は首長一家をモンタナ州まで送りとどけることが出来るのだろうか・・・・

ストーリーだけなら王道の西部劇だが、分断され非寛容と敵意に満ちた今の時代への異議申し立ての映画であることは一目瞭然。
どこぞの偉い人に見せてあげたい。
まあ、そんなことは置いといて、重たい映画ではあるが、見ごたえのある1本だった。

登場人物のひとりひとりが、きちんと描かれている。
いい映画の証拠だ。
なかでもロザムンド・パイクに目をみはる。
半狂乱で荒れた大地を素手で掘り始める姿に、劇中の兵士たちと同様に、目をそむけたくなった。
言葉少ないクリスチャン・ベールに、晩年の高倉健を思い出す。

大自然の美しさも見どころ。
撮影はマサノブ・タカヤナギ。
本作のHPで初めて知ったが、日本人カメラマンだ。

ラストシーンらしい、幕切れも見事だった。



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