秋が来ると海外からたくさんの名品がやってくる。
マイベストミュージアムにランキングされる《コート―ルド》から始まって《オランジュリー》、そして10月の《ゴッホ》。オランジュリーは1月に観てきたばかりだけど、誰かが連れて行ってくれれば行くし、コート―ルドはスーラがやってきそうなので3年振りの再会を期待する。ゴッホに関しては上野の森美術館のあれなので行かないけど
名品の秋が来る前に現代アートに出掛けていく。
FIN日記が長引いたので、少し時計を戻しての六本木・新国立新美術館新。
相変わらずクソのような美術館名だ。ちっとも覚えられない。
《クリスチャン・ボルタンスキー展》
展覧会へ出掛ける前にまずは新国立新美術館新の館庭と館内散策。
”ボルタンスキーは覚悟せよ”と心得て、まずは美しく美味しいものを腹に満たす。
黒川紀章の忘れ形見を眩しく観ながら『ガラスの茶室』を周回。
オルセーの印象派はガラスのベンチに座って鑑賞すべし。
ボルタンスキー、始まりの展示は『舐める男』。
感想を書くのも忍びない程にあれな映像だ。
薄暗い展示室に若い女子たちや若い男子たちが作品を覗き込む。
手渡されたタブロイド判の解説書。意外と重要なキャプションであるが、いかんせん暗くて読めない。これもボルタンスキーの仕掛けなのだろう。
おいらにとってのボルタンスキーは、2012年に初めて訪れた越後妻有トリエンナーレ。
⇧当時の素材から引っ張ってみたが、大きな屋外広場に積まれた古着の山をクレーンで釣り上げては落とす。ただこれだけ。
おそらく、それ以前にも愛知や横浜でのトリエンナーレで何かしらのボルタンスキーとは出会っていたはずだが、この越後が印象的。
その後、瀬戸内トリエンナーレで心臓のアーカイブに出会い、さらには目黒庭園美術館でのモビール影絵。結局、何がなんだかわからないまま、今に至る。
写真をメインに使った作品は、どこかにユダヤへの畏敬と悲哀がうかがえる。
あとで教えられたことだが、彼の父はユダヤ人であり、彼自身ナチスから逃れるために地下室で過ごした経験もあるという。
まるで越後で観た巨大インスタレーションを復元するかのように『ぼた山』と名付けられた作品は、ただの黒山。
写真・下の作品『黄昏』は、展覧会1日が終わると1つずつ電球が消えていく。
つまり、毎日違った「作品」に変化する。
親に連れられた子どもが、この作品の意図を知り「明日も来ようかな」とつぶやいていたのを聞いて感動したおいらがいた。
そもそも、ボルタンスキーなる作家の展覧会に、これほどの若い男女が来ていること自体、とても嬉しい。
同年代の連中が朝っぱらからパチンコ屋に並んでいるというのに、世の中、捨てたもんじゃない。
白い映像インスタレーションは、本来であれば瀬戸内で観るべき自然のインスタレーション。相性が合わないのか、いまだに本作品に出会えていない
東京・京橋。
大阪は「きょう↓ばし」だけど、東京は「きょう↑ばし」ね。
余った時間の有効活用は無料三昧・LIXILギャラリー。
《more than Reason 隈研吾+山口一郎(NF/サカナクション)+森永邦彦(ANREALAGE) 展》
https://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g2-1907/
LIXIL「クリエイションの未来展」は、日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)が3か月交代で監修者を務め、ニューアートを提供する。
黒と白のダンシング。ボルタンスキーが少しわかるなら、これだってたくさんわかる。
例年、終戦記念日を境に戦争映画セレクションを開催する我が街・川崎市市民ミュージアム。鑑賞した映画の感想はまた別の日にして、ニッチな展覧会鑑賞記。
市民ミュージアムのホワイエに建立された常設インスタレーション。
福田美蘭の父・福田繁雄のシンボリックな作品はもとより、地元の英雄・岡本太郎作品でさえも、作品の周囲にべたべた貼り付けられた「のぼるな」「さわるな」のステッカー。
登ったり触ったりするクソガキ、否、元気な児童たちはまだしも、名匠の作品に貼り紙をする川崎市職員のセンスに常に失望。
《田名網敬一の楽園『空中回廊』》(川崎市市民ミュージアム)
日本サイケデリックアーチストの第一人者、田名網敬一のコレクション展。
我が街の市民ミュージアムは、なかなかセンスのいいアート作品を持っている。
4分前の失望は希望に変わる。
おいらの払った税金もたくさん使われていることに違いない。なのに、ほぼ写真撮影不可。
そんな規制を掻い潜り、これだけは記憶よりも記録。
『ハリウッド・スターダスト』(1986年)
ハリウッドのスターたちを題材にしたコラージュフォトグラフ18点連作。
撮影禁止のようだが、どうしても遺しておきたい作品の選出根拠は、THE KINKSの名曲『celluloid heroes』に唄われたスターであること。
グレタ・ガルボ、そしてべティ・デイヴィス。
脳内に曲が流れ、詞が生まれてくると、自然にスマホのシャッターが押されていく。
THE KINKS マイベストは常にcelluloid heroesなのだから。

新海監督「天気の子」米アカデミー賞出品作品に決定
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=5762709
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