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2019年07月13日15:14

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厚木刀自

真夏に厚木市とはこれ如何に。
真冬でも臼杵市というが如し。

熱帯国となったはずの日本は、来年のオリンピックに向けて快適な温度調整への予行練習でもしているのだろうか。
7月に入っても、ちっとも暑くない川崎だったり神奈川県だったり。
困るのは梅雨時のクセに雨が多いこと。
例年、梅雨なんて名ばかりで雨なんて降らなかったのに、週末の雨降りは外出する気さえ遠のかせるトリガーとなりかねない。(←ならない)

およそ1か月ぶりの県央・厚木。東名高速は3連休の出鼻でおよそ20�劼僚詑擇畔垢�、珍しく国道246号線をのんびりと無料走行。
厚木での温泉は七沢温泉がルーティンだったが、今日は趣向を変えて飯山温泉に浸かることにしたいい気分(温泉)
先月、いただいた旅ガイドで知った『アツギ・ミュージアム』クローバー
解説記事を読むと「民芸品、絵画、陶器など15,000点の美術品が展示され、宿泊はもとよりトロン温泉の日帰り入浴も可能。ナマズやイノシシ鍋などの和会席もいただける」と書かれてあって、寄らないわけにはいかなくなった。(←寄る)
フォト
温泉に入るなら大きな浴槽独占に限る。(除く混浴いい気分(温泉))
日帰り入浴受付の11時に玄関受付へ伺ったら、カウンターの向こうに腰をかがめたおばちゃんがぽつねん。
日帰りをリクエストすると、刀自から、
牡牛座「ごめんなさいね、まだ温めてないのよぴかぴか(新しい)」と、やんわりと入浴を断られる。
蟹座「じゃ、温泉は七沢へ行くので大丈夫です。美術館だけでも拝観していいですか?」
笑顔で快諾を得て、「ゆっくり見ていきな」。鑑賞料は不要だという。
ランチタイムにお墓参り後の会食でやってくる10人ほどの団体さんを受けなければいけないのに、カウンターから出てきておいらに”ガイドすっからついてきな”の勢い。
そして開口一番においらにガイドしたのが「立川談志からの手紙」メモ
フォト
牡牛座「談志さんもここに泊ったのよ。こっちは談志さんと北京に行った時の写真。手紙は水性ペンで書かれているから、文字が消えないようにコピーしているわ」
北京でのツーショットマル秘お二人とも若い。
蟹座「お付き合い…されていたんですか?」
念のため、梨元勝になった気分で尋ねてみた。
刀自の顔が赤らんでまんざらでもない様子だが、
牡牛座「厚木市の慰安旅行で議員さんたちと行ったのよ」なんて、しどろもどろで答えてくれた。ちなみに、この刀自の御年90歳。弁舌巧みで会話も立て板に水。
まぁ、照れることもない。談志も勘三郎も二丁拳銃も多くの彼女たちに囲まれ、お互いに憚らない魅力ある人たち。
談志師匠との想い出を、目を輝かせながらひなびた温泉旅館のロビーで語るなんて、健康長寿の秘訣をここにみた。
フォト
牡牛座「この人はね、予約の電話で『神山です』だけいうのよ。それで『3泊したい、自転車に乗るだけで観光はしない』なんていうから、1泊1万円も取っちゃ可哀想だと思って少しまけてあげたわよ」
おいらの眼には神山雄一郎のパネルが見えている目
牡牛座「栃木からクルマで来て、玄関の駐車場で自転車を組み立てるの。1日目は宮ヶ瀬ダム、2日目は大山(阿夫利神社)。自転車の練習だって、出掛けて行って、3日目は平塚競輪でイベントだと。よく聞いたら、年に3億円稼いでるじゃない。宿泊費3倍も取ってあげてもよかったわよドル袋」(←よくない)

それにしても、ここまでの成り行きが不思議でならない。
開口一番に談志師匠の名前が出た時点で、すでに鳥肌が立っていた。
単なるフリーでやってきた初対面のおっさん(←おいら)相手に、談志の次は競輪選手。ロビーに飾られているサイン色紙は20を下らないほどなのに、彼女の千里眼なのか、職業魂なのだろうか。あっさりと客筋(趣味)を見破られている。

賓客の紹介が終わって、別室の電気が付けられて「(自称)美術館」の展示品が明かされる。
フォト
日本全国から刀自が蒐集した達磨や、雛や、おてもやん。
戦後すぐに取得した教師免許を活かし、出身地・島根県の名門女子高「松江高等実践女学校」で教鞭を振るう。実践女子はその後、松江第一を経て現在、海星高校。甲子園の常連でもあり、テニス界・錦織圭の母校。(刀自談)
昭和26年。「会ったこともない人と言葉を交わさないまま結婚。まるで水木しげるの奥さんと同じよねダッシュ(走り出す様)」
ご主人は通産省の役人で、当時の月給7千円は戦後、公費がなかったから月に2回、3,500円づつ現金で給料が支払われた。
牡牛座「借りていた中野の家賃が月3,500円。これじゃ暮らしていけないと、文部省に乗り込んで教師のポストを与えてもらった」
高校の免許しか持っていなかったので小学校と養護と保健師の免状を一緒にとって、中野の新設小学校教師からこっちでの教員生活が始まったそうだ。
その後、国分寺に一戸建てを構え、転勤もしたのだが、まだまだあと5時間は話が続きそうなので、マイケル・ジャクソンに習ったムーンウォークで自称・美術館をあとにした。
少しずつ、ムーンウォークが上達中。

ロビーに戻ってきて、刀自からひと言。
牡牛座「鑑定団から『出してくれ』って言われている貴重品もあるのよドル袋」
別室の宴会場には、南極の石と宇宙飛行士・野口聡一さんからもらったNASAのワッペン。南極の石を持たせていただいたが、これが見た目以上に重い。
あれ?貴重品なのに、こんなに簡単に触らせて大丈夫なの?
他にも人間国宝が揮毫した書や、江戸時代のものと思しき武具のいくつか。
刀自の御主人は毛利家に仕えた吉川家の末裔。
そういえば、談志師匠からの手紙に書いてあった宛名・吉川を読んで、刀自に「よしかわさんって、おばちゃんですか?」と聞いた時、素直に首を縦に振らなかったのは、《自分自身は『きっかわ家』》のプライドだったようだ。
牡牛座「主人は役所で電話があるたびに「よしかわさんですか」って言われてたので、もう「よしかわでいいや」って妥協していたけど、わたしは「きっかわ」で通しているのよ」
ちょうど、出雲を旅した時に尼子家の盛衰を浅学ではあるが学んでいる。
尼子家討伐に最大の功績を尽くしたのが吉川家。
松江に戻ると吉川家の自宅はいつも停電や断水ばかりで、いつも電気屋や水道屋が来ているらしい。これを吉川工事という。(←いわない)

温泉は入ることができなかったが、30分に亘り卒寿を迎えた刀自の貴重な講話を聴き及ぶことができた。神奈川の島根県人会長を務められている彼女からの話が、意外と理解をしながら聞くことができたのも、自身の旅好きのお陰さま。

心温まる接客への御礼を込めて、竹下登消費税首相の実家・竹下本店(酒造)で醸造している『出雲誉DAIGO』をお土産に購入して、いとまを告げる。
牡牛座「今度は温泉もお膳もお床も用意しておくから、ぜひお出かけくださいね」
蟹座「わかりました。次は、深キョン連れてまいります目」
”次に来た時はお宅のお宝、すべてこの手にいただいてやる”という、メタファーだったが吉川刀自、生涯気が付くまい。
書いているおいらだって、気が付かない。

フォト
飯山温泉に残るわずか3つの温泉旅館。
「元湯」「アツギ・ミュージアム」そして「ふるさとの宿」。
1時間800円で男風呂ひとり占めいい気分(温泉)



■半袖よりも長袖のほうが涼しい? 日焼けは体にいい? 医師が解説
(J-WAVE NEWS - 07月11日 17:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=260&from=diary&id=5702228
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