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2019年05月21日23:35

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映画日記 『居眠り磐音』

仕事帰りに1本。

2019年5月21日(火)

『居眠り磐音』(2019年)
監督:本木克英
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

原作は読んだことはないが、見終わって一冊ぐらいは読んでもいいかな、とおもった。
つまり、十二分とは言えないが、十分面白かった。
なんとなく、続編がありそうな作りだ。ぜひとも作って欲しい。
何本も撮ってるうちに、松坂桃李の殺陣に風格が漂ってくるはず。
松坂桃李だけでなく、若い俳優たちに髷物(まげもの)を演じるチャンスを広げてほしい。
本作では柄本佑が松坂桃李と真剣で対峙したとき、ちゃんと殺気が出ていた。
少し前に見た『闇の歯車』の瑛太と同様に、この人は時代劇にも合うとおもった。
悪役扱いの水澤伸吾や波岡一喜もしかり。
とくに波岡一喜は、今回は浪人役だったが、いけ好かない十手持ちが似合いそうだ。

十分ではあったが、十二分ではなかったという、マイナスの二分というのが、映像の肌触りだった。
なんとなくNHKで放映されている時代劇ドラマみたいな、陰影の深みに欠けている映像だ。
ひとことで言うと、黒が出ないので、闇が描けない。
わずかな本数ではあるが、東映や大映の時代劇、とりわけ光と影を強調した大映時代劇を見た者にとっては、どうしても物足りない。
ひょっとしたら、撮影機材などのハード面での制約があるのかもしれないが、無い物ねだりを承知で、スクリーンに闇と重厚感のある色調を見せて欲しい。
これは今の時代劇だけでなくて、現代劇にも言えることだが。

余談になるが、序盤で水澤伸吾と杉野“なんとか”というイケメンの新人男優が、居酒屋へ出向くシーンがあった。
ふたりは居酒屋の小上がりに横並びになって酒を酌み交わした。
数年前に、江戸時代の酒事情を解説した本を読んだことがある。
その本によると、映画やテレビの時代劇によく登場する、机と椅子の居酒屋は間違いなのだそうだ。
当時の居酒屋は本作で描かれた通り、小上がりにちょんと腰掛けて肴をつつき酒を飲むところだったという。
どうでもいいことだが、読んだ本の通りだったので、うれしくなった。

先に男優のことばかり書いてしまったが、女優陣もいい。
とくに世話女房タイプの木村文乃がイイネ!



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