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2019年05月10日00:11

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映画日記 『ザ・バニシング -消失-』 『ヘンリ

水曜日は『イメージの本』に続いて2本。
今度はバッチリだ。

2019年5月8日(水)

『ザ・バニシング -消失-』(1988年 製作)
監督:ジョルジュ・シュルイツァー
今池・名古屋シネマテーク

私はもうすぐ65歳になるが、まさかこの歳になって、トラウマ映画に出会うことになるとは思ってもみなかった。

オランダから車の乗った若いカップル、レックスと美人のサスキアがツール・ド・フランスで国中が沸きたつフランスへやって来た。
ところが、休憩に立ち寄ったドライブインでサスキアが忽然と消えてしまった。
レックスは必死になって探し回るが、何ひとつ手がかりが残っていなかった。
いっぽう、フランスのとあるところでは、黒縁メガネの奥にギョロ目のおっさん・レイモンが、奇妙な訓練を繰りかえしていた。
レイモンは、最近になって古い屋敷を借りたか、購入したらしい。
そのことで、可愛らしい娘たちから「パパ、浮気をするために屋敷を手に入れたんでしょ」と、からかわれる始末。

序盤のここまでで、おおよそ、その後の展開が想像できる。
正直なところ、この序盤にえんえんとレックスとサスキアの痴話喧嘩をあったり、レイモン一家の幸せな光景が続いたりと、もたもたしてた。
ところが、舞台が突然「3年後」になったあたりから、それまでもたもたしてたことが、少しずつ繋がりはじめ、やがて想定外の結末へとなだれ込んでいく。

ラストに、おもわず顔をしかめてしまう。
見なきゃよかったと、後悔した。
へなへなとうなだれるほどに、まいってしまった。

見てから一日たっておもったのだが、タランティーノ監督の“あの映画”は、『ザ・バニシング -消失-』への返歌ではなかろうか?


『ヘンリー』(1986年 製作)
監督:ジョン・マクノートン
今池・名古屋シネマテーク

『ザ・バニシング -消失-』のおまけみたいな1本。
1970年代から80年代にかけて、全米各地で実の母親を含め300人以上を殺害したとされるシリアルキラー(=連続殺人鬼)のヘンリー・リー・ルーカスを描く。
こちらも見ごたえたっぷり。

冒頭で、ポン、ポン、ポンとテンポよく殺人現場を映していく。
主人公のヘンリーにとって、殺人は日常のことだった。
そんなヘンリーが、ムショ仲間のオーティスと、彼の妹のベッキーといっしょに暮らすことになった。
ヘンリーはベッキーと親しくなり、彼女も彼に好意を寄せる。
そんな中でも、ヘンリーはオーティスといっしょになって、殺人を繰りかえした。
ある夜、ヘンリーが買い物で出かけたすきに、好色の塊でもあるオーティスが妹のベッキーにのしかかった。
帰宅したヘンリーは、その現場を目撃するやいなや、怒り狂い・・・・

こんなに安っぽい作りのアメリカ映画は珍しい。
その安っぽさが、実話雑誌のような感じで、この映画には合っていた。
大昔に見た『スナッフ/SNUFF』(1976年)を思い出した。




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