大阪遠征が続き、見逃しになりそうな1本。
ようやく見ることが出来た。
2019年4月30日(火)
『ブラック・クランズマン』(2019年)
監督:スパイク・リー
伏見・ミリオン座
映画の終了間際までは、愚劣な差別主義者たちに痛快な一撃を食らわす娯楽映画だった。
しかし、ラストでガツンとくる。
差別主義者たちとの戦いはまだ終わってないと、怒りをこめて握りこぶしを突き上げた映画だ。
見間違えでなければ、ラストに出てくる星条旗は上下逆さまだったとおもう。
時代設定が1970年代ということで、出てくる若い黒人女性の大半がゴッツいアフロヘアだったのに笑ってしまったが、同時にいま見るとこれはこれでカッコいい。
とくに、黒人解放運動の女性活動家を演じたローラ・ハリアーがキュートだ。
本作中に、こちらもゴッツいアフロヘアで活躍した黒人女優のパム・グリアとタマラ・ドブソンの話題が出てきた。
彼女たちの映画はリアルタイムで見ることはなかったが、黒人私立探偵のシャフトが大暴れする『黒いジャガー』(1971年)と、麻薬の売人が主人公の『スーパー・フライ』(1973年)はいずれも封切りのときに見てる。
「主人公がヤクの売人より、私立探偵のほうがイメージがいい」といったセリフがあって、ニヤリとなる。
映画といえば、断片であっても強烈な印象を残す『國民の創世』(1915年)はぜひ見たい。
主人公のジョン・デヴィッド・ワシントンとアダム・サンドラーのふたりも良かったが、KKK団員を演じた脇役陣がすばらしい。
常識人であったり、実務家であったり、もちろん狂信者がいて、なにも考えていないデブがいたりと、ひとりひとりのキャラクターが立っていた。
敵役がうまいと、映画が盛りあがる。
傑作!!
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