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2019年03月18日23:50

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映画日記 『あの日のオルガン』

先週末は、1泊2日で大阪遠征。
新世界で2本見たあと、難波へ向かった。
見逃しそうな1本だ。

2019年3月16日(土)

『あの日のオルガン』(2019年)
監督:平松恵美子
大阪難波・なんばパークスシネマ

すでに学童疎開が行われていた戦争末期、保育園児たちも疎開させようと奮闘した東京の保母さんたちを描く、実話をもとにした物語。
戦時下の小さな出来事をすくい上げた映画だった。

戦時中にあって相手が男性の上司だろうが、こうと思ったら食ってかかる主任保母、人呼んで「怒りの乙女」の楓せんせい(戸田恵梨香)と、若くて天真爛漫なみっちゃんせんせい(大原櫻子)の二人を中心に、疎開先で働く保母さんや賄いのおばさんたちひとりひとりを丹念に描いた女性映画でもあった。
名前は知らないが、楓せんせいのサブ的立場のせんせいを演じた、ぽっちゃりした女優さんが印象に残る。
映画の中では、みっちゃんせんせいが子どもたちに大人気だったが、個人的にはよっちゃんせんせいが好みだなあ。

反戦映画の佳作、というのが見終わったときの感想だった。


帰宅してから、ネットで学童の「集団疎開」や「疎開保育園」を検索してみた。
まず、学童の「集団疎開」の目的が、子どもたちの命を守ることが第一義ではなく、空襲時の足手まといをなくし、近い将来の兵力温存のためであったという記事にでくわした。
つぎに「疎開保育園」も検索してみた。
卒論みたいのがあったので、読んでみた。
当時の保育園は母親が軍需工場で働くために、小さな子どもを預けていたというくだりがあった。
『あの日のオルガン』の劇中にも出てくるが、モデルになった戸越保育所の保母さんたちが、疎開先の村人たちを招いて宴席を設けたことが実際にあったという。
その席で、当時は珍しかったポテトチップスを出したのだそうだ。
物資が乏しいおり、ジャガイモを薄く切っただけの料理なのだから、苦肉の策だったのだろう。
また、疎開先での保母さんたちの実践記録も出てきた。
長文なので全部は読み切れなかったが、映画に描かれたとおり、おねしょにはたいへんご苦労なさったようだ。
などなど、少しばかり勉強になった。


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