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2019年01月08日23:30

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映画日記 『オレゴン魂』 『ミッドナイト・スペシャル』

先日、初詣のさいに赤い顔をして伊勢神宮に参拝したバチがあたって、腸炎になってしまった。
週末からひどい下痢が続き、体重がいっきに3キロ近く減った。
ちょうど減量したかったので、これ幸いとおもったら、医者から「脱水症状です」と言われてしまった。
即刻点滴ということになったが、看護師さんいわく「脱水症状がひどく、血管がペチャンコ」になっているそうで、注射の針が入らず大騒ぎになった。
そんなこんなで、とうとう仕事を休んでしまった。
本日、おとなしくしてテレビで見た2本が、今年の初映画となった。


2019年1月8日(火)

『オレゴン魂』(1975年)
スチュアート・ミラー:監督
NHKBSプレミアム

大スター、ジョン・ウェインに初のオスカー賞をもたらした1969年の傑作西部劇『勇気ある追跡』の続編。
ジョン・ウェインがアイパッチの飲んだくれ保安官・コグバーンをふたたび演じる。
相手役のヒロインが、なんと大女優のキャサリン・ヘプバーンだ。
意外なことに、このときが初共演とのこと。
ネットで検索したら、ご両人とも1907年生まれだったので、製作当時68歳だ。
がんばるなあ!!

あらくれ保安官のコグバーンは、銀行強盗目的に軍からニトログリセリンを強奪した悪党一味を追っていた。
道中、ヘプバーン演じる一味に父親を殺され復讐に燃える宣教師婦人と、彼女を慕う先住民の少年に出会う。
3人は知恵と勇気で、悪党たちを追いつめていくのだった・・・・

見どころはキャサリン・ヘプバーンとジョン・ウェインの愉快、痛快な掛け合い漫才につきる。
ジョン・ウェインのマッチョなセリフに、才女のヘップバーンが聖書の言葉で次々と切り返し、やり込めていく。
ついにはぐうの音も出なくなったジョン・ウェインが、ちょっぴり可愛く見えた。

映画の終盤がニトログリセリンを積んだ筏での川下りになる。
粗野な男と才女がいっしょに川を旅する、『アフリカの女王』へのオマージュだ。
いっぽうジョン・ウェイが『勇気ある追跡』のラストの、有名な銃撃戦の顛末を、少年に語って聞かせるというシーンもお楽しみだ。

悪党なりの心意気を演じたアンソニー・ザーブの名脇役ぶりと、森と草原と谷と河、清冽な大自然をおさめた撮影がすばらしい。


『ミッドナイト・スペシャル』(2016年)
ジェフ・ニコルズ:監督
ムービー・プラス

とある密室では困り顔の男たちが集まっていた。
重苦しい空気の中、ボスらしき男がまわりに指示を出す。
テレビの臨時ニュースでは8歳男児の誘拐事件を盛んに放送している。
同じころ、ひとりは目が血走り、もうひとりは屈強な体つきのふたりの男が、男児を抱えてモーテルから出ようとしていた。
ふたたび同じころ、密室のボスが部屋の扉をあけると、そこは多くの人で席が埋まった集会場だった。
ボスが集まった人々に呼びかける。人々がそれに応えて奇妙な数字を唱和した。
と、そこへ突然武装した一団が集会場になだれ込んできて・・・・

出だしの10分間、何がなんだかさっぱり分からない。
そもそも『ミッドナイト・スペシャル』なんていうタイトルは聞いたことがなかった。
なんとなくロバート・デ・ニーロ主演の『ミッドナイト・ラン』に似たタイトルなので、夜を徹して車をぶっ飛ばす追跡アクションだろうとおもった。
教主の息子で、霊験を持った男児を誘拐された狂ったカルト教団が、とことん犯人たちを追いつめていく恐怖の追跡劇みたいな感じ。
ところが、そんな話もくっついてはいるが、時間が経つにつれ、どんどんと手に負えないようなストーリーになっていく。
ただし、大作というわけでなく、味わいとしてはあくまでもB級だ。

まったく予備知識がなかったことが幸いした。
意表をついた役柄で登場するマイケル・シャノンの、ラストで見せる表情にグッとくる。
正月早々(でもないが)、こんな拾いものに出会えるとは、下痢した甲斐があった。

やっぱり映画は面白い。
お腹を治して、早く映画館へ行かなくちゃ。


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