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2018年12月08日01:22

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映画日記 『来る』

2018年12月7日(金)

『来る』(2018年)
監督:中島哲也
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

はっきり言って、原作本の3倍面白い。

第一に、まさか黒木華でゾッとするとは思わなかった。
彼女が足で“ちょっとする”ワンシーンが、とんでもなく怖い。
ほんとうにゾッとした。
どれぐらいゾッとしたかというと、『妻は告白する』(1961)の雨に濡れた若尾文子を見て、川口浩といっしょになってゾッとしたときと同じぐらいゾッとした。
すばらしい!!記憶に残るシーンだ。
今年の黒木華の充実ぶりは目をみはる。

第二に、松たか子のラーメンの食いっぷりに感心した。
麺をズズッとすすっては、クハアとためいきをつき、ふたたびすすりだす。
スープを最後まで飲み干して、「ごちそうさまでした」と行儀よく手を合わせた。
ただそれだけのシーンが、妙におかしい。

第三は、なんといっても外連(けれん)だ。
神に仏に女子高生、遠く韓国のシャーマンも加わってのクライマックス。
その大風呂敷のはったりが楽しい。

番外になるが、大笑いしてしまったラストを私は支持する。

ところで、冒頭で原作者の澤村伊智に失礼な書き方をしてしまった。
彼の名誉のため書き添えると、本作の原作「ぼぎわんが、来る」の続編である「ずうのめ人形」を昨晩から読み始めたが、これが面白い。
その面白さは、「ぼぎわんが、来る」の5倍だ。



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