”ステージママ”から思い浮かぶのは宮沢りえ母の姿。
りえママのお陰で、日本を代表する靴職人(自称)が産まれることになったわけだし、娘の宮沢りえはいつの間にか演劇界を代表するアクトレスに位置している。
『GYPSY』(FUYUON!ミュージカルコース本公演/洗足学園前田ホール)★6.
11月16日から開催中の洗足学園音楽祭《FUYUON!》。
大学のミュージカルコースの学生たちがキャストを務めるブロードウェイミュージカル公演が「無料公開」される。
16時開演。少し余裕を持って到着して、キャンパス内に在るアートを観たり、ロックバンドたちのリハーサルを聴きながら時間をつぶす。
15時ジャスト。開場30分前に会場へと繰り出した。
前田ホール入場口にはすでに200人ほどの列ができていた。
行列のしないはずのおいらでさえ、最後尾に加わって開場を待つのは、このミュージカルに対する期待度の高さ。
もしかしたら、終わってみたら”やはり大学レベル”という感想になるかもしれないが、演目『GYPSY』に興味津々。ジプシー・ローズという名前は聞いたことがあるが、どのような内容なのかは知る由もない。
客席数1,000席余りのホールは満席御礼。
ステージ前にオケピと銀橋が作られて、まるで宝塚劇場のようなステージ。
インターミッション15分を含めて2時間50分のたっぷり本格的ミュージカルは、前から7列目という好位置であったことも含めて、地元の同級生親娘とともに、身を乗り出すほどの大感激。
遠慮なく指笛と「BRAVA」を叫びながら、気持ちはスタンディングオベーション。
自分の夢を2人の娘に乗せて、半ば暴力的なステージママ。
結局、周りの人のほとんどが去っていき、成功した長女も母の存在を疎ましく思う。
ただ光明が差すラストシーン。
ステージママのローズ自身が母に逃げられ、夢を追うことすらできなかったという回顧。
アメリカ1のストリッパーとなった長女・ルイーズ(ジプシー・ローズ・リー)は、「背中を押してくれる人がいたから今の自分がある」と、母の存在に感謝する。
ハッピーエンドとはいえないが、救いのあるラストだった。
劇団四季や宝塚では未上演だが、1991年に鳳蘭+宮沢りえで日本初公演を果たしている。
宮沢りえは、その長女役・ルイーズを演じたが、おそらく自身の母・光子さんを投影したことだろう。光子母は、その3年後、65歳で亡くなった。
さて、洗足学園『GYPSY』は満点以上の評価で★6.
無料ということ、7列目の絶好席ということ、学生楽団とは思えないほどのオーケストラ演奏ということ、そしてさすがはブロードウェイの脚本完成度。
しかし、これらの評価など刺身の妻でしかない。
何といっても、ローズを演じた柴田実奈さん(4年生)の完成度。
鳥肌が立つほどの声量と演技力は、プロのDIVAと遜色ないほどのオーラを持っていた。
卒業したらどんな道を歩むのか。どこかの劇場で再会する日が楽しみである。
■映画館の“良い席”ってどこだ? 座席選びから見える鑑賞者の人生観
(リアルサウンド - 12月01日 10:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=169&from=diary&id=5399915
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