遊佐未森というアーチストがいる。
実はワイフさんの郷里が山形県の遊佐という町であるから、TSUTAYAでアーチスト名を見掛けることはあったし、その名前を読むことは難解ではなかった。
結局、名前以外、顔つきも持ち歌も、その存在すらも知らなかった。
今年4月、ゴールデンウィークの序盤。
いつものように枕元でモーニングコールのようにTBSラジオが定時に流れてきた。
ニュースが終わり流れてきた曲が、まどろみの朝、おいらの耳にかなり心地よい。
これまで聴いたことのない特徴あるサウンドは、ヨーロッパの古城をイメージした。
特長的なマンドリンの響きと、ハイトーンの女性ヴォーカル。
いつもなら6時59分まではラジオを聞き流しながら、最後の睡眠を愉しんでいるのに、この日に限って曲が流れている最中に電灯を点けて、DJの曲紹介を聞き漏らすまいの準備をした。

「遊佐未森の『地図をください』でした」
メモを取り、さっそくyoutubeする。
youtubeではシュワちゃんのカップヌードルしか検索できなかったが、その時に幾つかの曲に触れ、久しぶりにおいらの琴線をとらえるアーチスト誕生とあいなった。
本当に久しぶりに。
調べてみると、まったくの同世代。
仙台出身、国立音大でクラシックとリトミックを学び、デヴュー当時から外間隆史・工藤順子というクリエイターに恵まれ、カップヌードルで知名度上昇となったようだ。
これが1988年のお話し。
TSUTAYAでベストCDを借りて黒マーチで流し始めたのが今年5月。
POPでもバラードでも、メロディラインがおいらの感性に完全にマッチング。
mixiに貼り付ける回数が、浜田省吾のそれよりも増えてきた。
すると、まるでこの行動を見越したようにチケットぴあから「遊佐未森LIVEあります」みたいなメールをいただき、6月の発売日当日に即ゲット。
これで3か月後には、ナマの同世代元アイドル・遊佐未森のステージを鑑賞できる権利を得た。
youtubeで流れる最近の映像は、そのハイトーンも失われ、森ガールのイメージも消え失せている。
ベスト以外のアルバムも2枚ほど借りてみたが、印象に残る楽曲は1つか2つ。数える程度。
ライブが迫りくるほどに期待感よりも恐怖感が募る。
”声量はもとより、音程が劣化していたらどうしよう””知らない曲ばかりだったらどうしよう”。
少なくとも1週間前までは、依然としてチケットを販売しており、満席にはならないようだ。
そのくせ(発売日当日にゲットしたくせに)チケットに記された席番は前から16列目の上手寄り。ひとケタ列を期待したのに、どういうことだ。
《Mimori Yusa 30th Anniversary Concert "PEACH TREE"』★6.
会場はEX THEATER ROPPONGI
客層は9割が男性という、おいらにとってはあまり経験したことのないシチュエーション。
ほぼ同年代からやや若手層。ほんの数組のカップル。
そして、独りきりの人たちが目立つ。
いわゆる地下アイドルのステージで見掛けそうな重い感じでうつむいた男たちが、グッズショップに並んでいる。
ちょっとアウェーの感覚に、ただでさえ恐怖感漂うステージに、さらなる寂寞感が垂れ込めてきた。絵文字にすると

←こんな感じ。
噂によると3時間のロングステージが、定刻に7分押しで始まった。

暮れてゆく空は
やや緊張が伝わる歌声とバンドメンバーたち。
30年も舞台に立っていて緊張も似合わないが、出だしの声量が少し不安。
「森ガール」の名を馳せるPVがおいらの脳裏に残り、遊佐未森マイベストクラスのオープニングは、少し物足りなさで始まった。

せせらぎ

タペストリー

風の吹く丘

地図をください
MCもなく、5曲連続で歌い続ける歌姫。
早々にブレイクチューンの披露となる。
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm9772766?ss_id=03ef808a-cc37-4c3a-9603-df28b54b4d8a&ss_pos=1&cp_in=wt_tg
2曲目からは高い音域も安定し、驚くほどのオーラを放ち始めていた。
MCでは「SOLD OUT御礼」から。
1,000席弱の客席は、いつの間にかほぼほぼ埋まっている。
入り口では地下アイドルマニア系と思われた客層は、驚いたことにスタンディングも手拍子もなく、さらには掛け声すらない優等生たちだった。
美しい楽曲を静かに聴く。もしからしたら、これがミモラーの神マナーのようだ。

水玉

ネクター

HASU KRIYA
バンドが去り、アコースティックギターとの2人奏。

ほほえみとともに粉雪の舞う


野の花
静かな会場に流れるバラードに鳥肌が立つ。
センター後方に座っていた親子4人連れ。2歳と4歳の少女はこれまで姿勢を良くしていたのに、ピンスポットだけが照らされた暗いホールに反応したのか、妹さんがむずがった。
静寂に響くほんのひと言が、ホールでは洞窟でのくしゃみのように目立ってしまう。
慌てて幼女を抱き、後方扉から退出するお母さん。
一瞬の出来事だったけど、幼女を連れてまで鑑賞したかったLIVE。そして聴きたかったであろう名曲『野の花』。
子育てのご苦労に敬意を表し、ほかの観客に迷惑を掛けないとする俊敏な行動に謝意を捧げたい。
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm17575409
シンガーが退場し、バンドが再登場しインストルメンタルを奏でる。
これもまたセンスがいい。


アニメ「女川中バスケ部5人の夏」劇伴メドレー
20年ほど前にアルバム作りでコラボしたアイルランド・ダブリンの友人がpfゲストで現れた。Tríona Ní Dhomhnaillさん、70歳ぐらい。


Island of Hope and Tears


Shadow of Time


クローバー


The Road to Nowhere
友人が退き、再びバンドを従えてオンステージ。
MCは「後半もどんどん行くよ〜

」
すでにフロントサイドはスタンディングでシャウトしていたが、バックサイドは遠慮がち。しかし、このMCと同時に、同世代の観客も「よっこらしょ」の声とともに、いつの間にかオールスタンディング。


彼方


野生のチューリップ


ボーダーライン


ふたりの記憶
ステージ袖から怪しい宗教法人に居そうな白タイツな2人が登場し、mimoの両サイドで踊りだす。(というより踊り狂ってる)

「森の妖精?」
妖精にしては動きが微妙かつ、ノーシンクロ。
(シンクロしていない理由は、ダンスデュオの1人が3日前に怪我をしてピンチヒッターを立てたためとのこと:mimo談)
このあと、2曲ほどダンスが続く。中学校のダンス部披露会みたいだ。


0の丘∞の空


ロカ
この2曲も遊佐未森マイベストクラスの楽曲。
音域や音程の微妙さなど、まったく気にならない。
知らない楽曲も多かったが、恐怖感は払しょくされ、満足感しか残らない。
そしてアンコール。


レモンの木


瞳水晶
デヴュー曲『瞳水晶』は遊佐未森がドラミング。森高千里かよ。


川
ラスト・オブ・ラスト『川』にリコーダーを吹く彼女。
ハイトーンの音域は声がかすれて厳しさを感じるが、ステージ・客席とも一体感のままハッピーエンディング。
ダンスパフォーマンスはあれだが、予定通り3時間のフルステージ。
美しいLIVEだった。
聴き残した『Silent Bells』や『夏草の線路』そして『One』…
もう少し、この同年代の彼女を追いかけてみようかな
■フラダンス振付けに「著作権」、判決読んだら色々画期的。「歌詞と動作の連動」も評価
(弁護士ドットコム - 09月24日 13:42)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=149&from=diary&id=5302514
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