2018年9月15日(土)
『1987、ある闘いの真実』(2018年)
監督:チャン・ジュナン
矢場町・センチュリーシネマ
世代と訳されるジェネレーションとは、約30年間のことをいう。
親から子へと、世代交代するためにかかる時間が、30年ということだ。
1980年に起きた光州事件を舞台にした『タクシー運転手 〜約束は海を越えて〜』と『1987、ある闘いの真実』は、ともに約30年前の出来事を描いている。
つまり、権力の不正義に立ち向かった民衆の歴史を、映画を通じて次の世代に伝えているのだ。
韓国映画の底力を感じてしまう。
ネタバレということでもないので書いてしまうが、ラストでカメラがぐわーんとパンすると、そこには独裁的な全斗煥政権打倒を叫ぶ大群衆がいた。
CGなのかもしれないが、とにかく民衆のダイナミズムを映像にしてしまう、その心意気が素晴らしい。
敵役ながら、屈折した反共主義者を演じたキム・ユンソクが見事だった。
傑作!
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