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2018年06月25日21:49

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映画日記 『犯罪都市』

2018年6月25日(月)

『犯罪都市』(2018年)
カン・ユンソン:監督
駅西・シネマスコーレ

『新感染 ファイナル・エクスプレス』でブレイクしたマ・ドンソク主演による実話を元にした暴走刑事(デカ)映画。

ソウルの一角にある衿川(クムチョン)警察署・強力斑(=日本の強行係)の副班長マ・ソクト刑事(マ・ドンソク)が主人公。
彼は張り手一発でヤクザどもをなぎ倒していく喧嘩上等のコワモテ刑事だ。
しかも、供述を引き出すために、取調中の容疑者に暴力をふるうことは日常茶飯事。
いっぽうで地元のヤクザから多額の賄賂をせしめ部下との飲み食いやタレコミ屋への謝礼に使っていた。
賄賂の見返りなのだろうか、ときにはヤクザたちの抗争事件の仲裁役を買って出ることもある・・・・て、なんや、ここまでは『孤狼の血』と同じだ。
ところが衿川に謎の三人組があらわれ、地元ヤクザの親分のひとりを惨殺し、鉈で小間切れにしてしまう。
まるで解体した豚のように、解剖台に並べられた親分の頭と手と足と胴体をみて、検死官がマ刑事に言った。

「久しぶりに、エグい事件やなあ」・・・・

エグい事件を起こした3人組に立ち向かっていくマ・ドンソクが最高だ!!!
おっかなそうに見えて実は人情家、上役にへつらうことなく部下たちのために全責任を負ってハッタリをかます。
それなのに女性は少々苦手な様子。
本作の魅力はマ・ドンソクの兄貴ぶりに尽きる。
もし「理想の上司」と問われたら、内村光良やタモリや明石家さんまや池上彰より、マ・ドンソクと答えたい。

話かわって、エグい事件を起こした3人組の正体がよく分からなかった。
中盤にさしかかって、「あっ、そうか!」となる。
3人組は中国から越境してきた朝鮮系中国人たちだった。
終盤で彼らの国籍が中国であることが、とても重要な布石になっていたので、中盤で気づいてほんとうによかった。
ぼんやりとして気づかずに終盤を迎えてしまったら、もやもやした気分で映画館をあとにすることになっていただろう。

ところで朝鮮系中国人は“朝鮮族”とも呼ばれる。
さきほどウィキペディアで“朝鮮族”を眺めてたら、数10年前に読んだことのある詩集『空と風と星と詩』の作者・尹東柱(ユン・ドンジュ)が“朝鮮族”だった。
妙なところで、思いがけない名前に出くわした。

閑話休題。
マ・ドンソクを含め、『犯罪都市』に登場する俳優たちの面構えがすごい。
とくに極悪3人組のひとりを演じたチン・ソンギュの凶相は拍手もの。

フォト


この顔、どう見ても東映のピラニア軍団だ。



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