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2018年06月07日00:56

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映画日記 『レディ・バード』

2018年6月6日(水)

『レディ・バード』(2018年)
グレタ・ガーウィグ:監督
名駅・ミッドランドスクエアシネマ2

アメリカ版の、そして女性版の『祭りの準備』だった。

セリフに「9.11」が出てくる。
今から少し昔の、アメリカ西海岸にあるサクラメントが舞台だ。
カソリック系の学校に通うエキセントリックな17歳の女子高生・クリスティンが主人公。
彼女はクリスティンという名がきらいなのか、自分のことを「レディ・バード」と呼んでいた。
同級生のぽっちゃりしたジュリーといつもつるんでいる。
エロ話で盛りあがり、ふたりして芝居に打ち込み、やがて恋をし、失恋し、最低の初体験をし、背伸びして友を裏切り、父の病に自分の無力さを知る。
彼女の当面の夢はニューヨークの大学へ入ること。
しかし、すべてにわたって現実的な母親が彼女の前に立ちはだかった。
「テロで危険なニューヨークなんてもってのほか」「とにかく地元で地道に」
「だいいち、お金はどうするの!!」・・・・

すったもんだのあげく、ようやく親元から離れることが出来たときの喜びとうしろめたさ、そして自分がまだ何ものなのかも分からないという不安。
それでも家を出るしかなかった、若かった頃の自分と重なり鼻の奥がツンとなる。

クリスティン扮するシアーシャ・ローナンが弾けた女子高生役を快演。
彼氏との本格的なファーストキスに、大はしゃぎするシーンの可愛いことよ。
朴訥だった『ブルックリン』とは大きく異なるイメージだが、ともに芯のある女性像を見せてくれる。
いい女優さんだ。

クリスティンが相思相愛になるダニーに扮したルーカス・ヘッジズは『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の甥っ子だった。
女の子にもてるためにクールなミュージシャンを気取っている鼻持ちならない少年・カイルに扮したティモシー・シャラメは『君の名前で僕を呼んで』の繊細な美少年だ。
どちらも、別人に見える。
別人といえば、『パティ・ケイク$』のヒロインを演じたダニエル・マクドナルも本作に出演しているという。
体型からしてクリスティンの友人・ジュリーが彼女だ。
印象がまったく違ったので、「役者やのう」と、とても感心したのだが、家に帰ってネットを見たら、演じたのはビーニー・フェルドスタインというまったくの別人だった。
とするとダニエル・マクドナルはどこに出てたのだろうか?



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