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2018年05月12日00:08

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映画日記 『サバービコン 仮面を被った街』

昨夜の『心と体と』に続き、今夜も大当たりだ。

2018年5月10日(木)

『サバービコン 仮面を被った街』(2018年)
ジョージ・クルーニー:監督
矢場町・センチュリーシネマ

とにかく嘘はいけません。
見てる最中から、ぬけぬけと嘘をつきまくる秘書官とその上役たちに見せてあげたい映画だった。
まあ、恥知らずな彼らが見たところで、屁とも思わないだろうが。

ときは1950年代のアメリカ、白人たちが居住するキラキラとした町、サバービコンに黒人一家が越してきたことから物語が始まる。
人種差別をテーマにした社会派映画かと思ったら、話はしっちゃかめっちゃかにどんどんと逸れていく。
そして迎えた、その結末とは・・・・

『心と体と』と同じように、ああだこうだと色々な感想が次々と浮かんでくる。
まずはジュリアン・ムーアの一人二役にびっくり。最近のジュリアン・ムーアはほんとうに面白い。今回もマット・デイモンとSMプレイに興じていた。
そのジュリアン・ムーアが作ったサンドイッチを鼻息をならしながらパクパクするマット・デイモンも良かった。
そのマット・デイモンから痛い目にあうオスカー・アイザックが監督のジョージ・クルーニーのそっくりさんになって登場するのがおかしかった。
実質的な主人公のニッキーを演じた子役のノア・ジュープに注目。
そのノア・ジュープが聞き入るラジオのベタなサスペンスドラマが後半のクライマックスの序章になっていた。
そのクライマックスの“ベッドシーン”がこちらもベタなシチュエーション、まるでモノクロ時代のB級犯罪映画の味わいだった。

いろいろあって、迎えたラストシーン。
かたや白人社会の強欲を知ってしまった白人少年と、理不尽な差別に気分が落ち込んでしまった黒人少年、ともにうんざりするような体験をした少年ふたりが、まるで何ごともなかったかのようにキャッチボールに興ずる。
まさか、キャッチボールで泣けてくるなんて思ってもみなかった。
あのラストシーンは、ジョージ・クルーニーがアメリカという国に捧げた希望だった。



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