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2018年02月18日23:55

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映画日記 『偽れる盛装』

2018年2月18日(日)

『偽れる盛装』(1951年)
吉村公三郎:監督
豊山・ミッドランドシネマ名古屋空港

「大映女優祭」の1本。

京都の祇園を舞台に、美貌を武器に次々と男たちを手玉にとり、お金をむしりとっていく芸妓の君蝶が主人公。扮するは京マチ子。
まるで女を不幸にする男や金や古い色街のしきたりに対する怒りのかたまりのような女性を熱演。
舞踊公演の晴れ舞台に、金の切れ目が縁の切れ目とつれなくした菅井一郎扮する中年男が包丁を持ってあらわれた。
舞台裏から各席へと逃げる君蝶、追う男、止めにはいる人たちが入り乱れる終盤のシーンが見どころ。

したたかな君蝶とは対照的に、13のときから置屋で暮らし、胸の病で血を吐き、季節外れの風鈴を見上げながら息をひきとる福彌という名の舞妓が哀れ。
柳恵美子という女優さんらしいが、まるでかげろうのようだ。

福彌の死をまのあたりにしながら、君蝶は呼び出しのあった茶屋に出向いていく。
本音は妹のような福彌のそばでひと晩泣き明かしたい。
しかし、ここで泣いたら負けなんや!!
心を鬼にする京マチ子が素晴らしい。

京都の古い町並みも見どころだった。



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