オランダ行きの最大の理由がクレラー=ミュラー
ビジネスパートナーの中に美術談義を講じる友が2人いる。
on/offをしっかりと使い分けているおいらなので、ビジネス(=off)には、mixiの話題は一切取り込まない。
それでも、それぞれの友たちは、意外とおいらのレコメンドするスポットやイベントを信じて追いかけてくれている。お互いの感性が合っているからこそ。
その2人が2人とも「オスカーさんは行くべき場所

」と、おいらの嫌いな"べき論”を使ってレコメンド。
しかも、それぞれは違うカテゴリーの専門家なので、お互いには会ったこともない人たちなのに。
1人は初めての単独旅行にオランダを選び、(その代償として帝国ホテルという日本系★5ホテルへ宿泊)ホテルのコンシェルジュに行き方をしっかりとレクチャーしてもらって、無事にたどり着いた先。
もう1人は、パリに住む弟とアムステルダムで待ち合わせ、どうやらクルマに乗って楽々行き着いた先。
声をそろえて「オスカーさんなら、迷わず行ける

」と、持ち上げること甚だしい。
さらには、印象派の美術展に出掛けるたびに所蔵先にその名前を見る名作有数の所蔵美術館。
これまでフィラデルフィア《バーンズ・コレクション》やロンドン《コートールド・ギャラリー》に、想像以上の感動を得た経験も手伝って、規模よりも質を極めた美術館に期待をかける。
1月28日(日)
前夜、まずいステーキを堪能したあとはホテルの部屋に引きこもって、オランダ語の路線案内サイトを駆使して、クレラー=ミュラーへの行程をチェックする。
あえて、日曜日を選んだのは、万が一、交通機関の異常でたどり着けなくなったとしても、まだ予備日を取っておけるから。心配性の根性が、こんなところにも根ざしている。
夜も明けきれない朝8時、セントラルステーション。
オランダ版Suicaのデポと目的地までの往復切符購入に悪戦苦闘。
森山未來なら、大きな声で「誰が助けてください

」と、叫んでいたろうが、自己完結こそが海外旅行成長のプロセス。
保証金として預けられた€7.50は、帰国までに取り戻せるのか不安だが、どうにか8:25発のエクスプレスに乗り込んだ
日本はいいよね。英語、中国語、韓国語で車内放送が流されて、次はどこに着くかを知らせてくれる。
こちらの国鉄はオランダ語オンリー。
電光掲示板で停車駅を理解する。
このドキドキ感はたまらない。
車窓に大草原の小さな家たちが並び、牛・馬・羊・執事たちが見えてくる頃、下車駅が近いことが知らされる。あくまでも、路線案内サイトの時間を頼りにして。
Ede-wageningen、9:19定刻に滑り込む。
駅前のターミナル、日曜日のバスは1時間に1本限り。
23分の待ち時間は、流れるようなドイツ語の会話を耳をそばだてながら聴き過ごす。
プラットホームGに108番のバス。
10人の客、すべてがクレラー=ミュラーを目指すのか。
9:59/Otterlo,Rotonde
ここから、106番のバスへ乗り換える。
108番で乗ってきた客は去り、106番の乗り口には日本人家族4人だけ。
この旅行で初めてみた日本人だった。
いや、KLMの機内にはそれなりの日本人が存在した。
スキポールが東欧・北欧へのハブ空港なのか、トランジットへ消えていきパスポートコントロールでは数える程度に減っていた。
ゴッホ美術館前でも「はとバス」みたいな旗に連れられた団体客が、ぞろぞろとおいらの前を過ぎ去った。
さて、日本人家族4人は若夫婦、クソガキ、否、おぼっちゃま、それにお母様。
その母親が、運転手さんとなにやら英語で話している。
NOVAで勉強してきたトラベル英会話を駆使しているが、少なくともおいらのなんちゃって英語よりも100倍流暢に。
クレラー=ミュラー美術館に入るには、まず国立公園に入園するためのチケットが必要なのだ。
お母様、曰く「入場券を買いたいので、国立公園入場ゲートで待機していただけますか」みたいな会話。
運転手さん、馴れたもので「Sure、of course

」
もし、この依頼を怠って、入場ゲートで置いてけぼりを食らうと、美術館までの3km、歩くかレンタルチャリで向かわなければならないのだ。
ゲートについて、お母様と若奥様が下車してビジネスセンターへとチケットを求めていく。
2分ほどの待機。
戻ってきたお母様から、「お待たせしてしまって

」と謝意を受けた。

「入場券は持っていらっしゃるの?」

「日本でネット購入しておきました

」
オランダ国内初自慢なう。
10:06/in the PARK
ミュージアム前の停留所から、残り400m
誠に申し訳ないことだが、日本人家族とは意識的に距離を置いた。
お子様連れの美術館巡り、ここクレラー=ミュラーでは望むことではない。
幸いにして、彼らは美術館への緑道をゆっくりゆっくりと、右へ左へと寄り道を企てていた。
これも、おぼっちゃまのおかげ。おりがとう。
クレラーおじさんの銅像が目に入る。
さぁ、いよいよだ。
曇っていたオッテルローの空から、太陽が顔を覗かせた。
小さな夢がまた叶う。
(つづく)

食べられる芸術品 息を飲むほど美しいケーキにフォークを突き刺す勇気が出ない
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=4971920
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