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2017年11月10日00:23

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映画日記 『ポルト』

2017年11月9日(木)

『ポルト』(2017年)
ゲイブ・クリンガー:監督
今池・シネマテーク

舞台はポルトガルの古い港町・ポルト。
ブルースが流れるカフェで視線を交わした男と女が、たちまち恋に落ちる。
熱情にかられたふたりは一夜をともにした。
しかし、彼女にはいまとなっては腐れ縁みたいな関係が続く元の夫がいた・・・・

男を“イケメンな女”に、元の夫を婚約者に置き換えると、数日前に見た『アンダー・ハー・マウス』と同じになる。三角関係の物語だ。
そういえば少し前にテレビで見たヴィスコンティの『白夜』も三角関係だった。
古今東西、映画だけでなく小説や芝居など三角関係はくり返し描かれている。
それだけ、誰にとっても身につまされるテーマなのだろう。

同じ三角関係という骨格をもつ物語だが『ポルト』は『アンダー・ハー・マウス』と比べると段違いに上出来だった。
善いやくざが悪いやくざに殴り込みをかけるという、パターン化されたヤクザ映画であっても、傑作と凡作があるように、三角関係の映画でも出来不出来の差は大きい。
ヤクザ映画も三角関係の映画でも、語り口、キャラクター、結末のつけ方、そして映像によって印象はまったく違うものになる。

『ポルト』は結末をつけないような語り口と、街の映像、そして音楽がきわだっていた。
根無し草のアメリカ男と訳ありなフランス女、異邦人ふたりの恋の一瞬が、ポルトという古い港町に溶け込んでいく映画だった。



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