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2017年11月03日21:50

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映画日記 『天国と地獄』

2017年11月3日(木)

『天国と地獄』(1963年)
黒澤明:監督
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

3度目か4度目だが、やっぱり面白い。
あらためて見ると、石山健三郎や加藤武を筆頭に登場する俳優たちの顔が濃い。
のっぺりしてたのが、仲代達矢と三橋達也ぐらいだ。
そのひとりの仲代達矢はとち狂った捜査方針を得意げに訓示するエリート臭が匂う主任警部役だった。
三橋達也は恩ある上司の三船敏郎を一度は裏切り、形勢が逆転すると再びすり寄ってくる風見鶏野郎と、いずれも顔はのっぺりしてるがふだんの二枚目らしからぬ役柄だ。
三橋達也がこんなにうまい役者だったとは思わなかった。
ストーリーはすっかり知っているので脇役たちの活躍や、あれっ、こんな人が出てたのかと、小さな発見をするのが楽しい。
マイミクさんも書いていたが、大滝秀治が事件記者たちの一団の中にいた。
テレビでは事件記者を演じていた清村耕次が出てきたので、懐かしかった。

今回、脇役陣でいちばん大活躍したのが鉄道マニアの駅員に扮した沢村いき雄だ。
刑事が持ち込んだ録音テープに残された電車の音を聞いて、うれしそうにウンチクを語りだす様が、おかしくっておかしくって大笑いだった。
この沢村いき雄という人は軽くていい喜劇役者だ。
彼が演じるお婆さん役が絶品。

終盤、ヤク中がたむろする路地裏を、売人なのだろうか痩せて眉のうすい酷薄そうな若造がヤク中たちを払いのけるようにして通っていく。
ひょっとして常田富士男かなあ?
帰宅してネットで検索したら、やはり常田冨士男だった。
どうでもいいことだが、こういう発見が古い映画を見る楽しみであることには違いない。



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