『・・戦争がなかったから平和だった、というのはインチキではないか、と思う。
現にこの五十二年間でも朝鮮戦争に始まり、ベトナム戦争、湾岸戦争と、わたしたちが直接手を出さなくても、間接的には深く戦争に関係してきた。
それに今の時代は平和そうに見えるが、何時戦争が始まってもおかしくない社会情勢にある。・・・わたしは昨年出版した新しい小説『銃口』の中で戦争を舞台に軍隊や警察が持つ「銃口」が何時国民の方に向けられるか、という問題について書いたが、戦争が終わって五十年以上たつ現代でも同じだ、という実感をもっています。』
(三浦綾子『さまざまな愛のかたち』より)
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