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2015年07月21日00:18

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映画日記 『グローリー/明日(あす)への行進』

日曜日は『カサブランカ』に続いて、これも見てきた

2015年7月19日(日)

『グローリー/明日(あす)への行進』(2015年)
エヴァ・デュヴルネ:監督
伏見・ミリオン座

数年前に、NHKのBSか教育テレビでアメリカの公民権運動のドキュメンタリーを数夜にわたって放映していた。
ひとりの黒人の婦人がバスの白人専用シートに座ろうとして逮捕されたことから始まる「モントゴメリー・バス・ボイコット」運動。
白人優位のアーカンソー州の公立高校に入学しようとした勇気ある黒人の少年と少女たちの「リトルロック高校事件」など、ひとつひとつのエピソードに胸がふるえた。
黒人による公民権運動ほど大義のある社会運動はないと思った。
そして、黒人差別という理不尽に命がけで“異議申し立て”をした勇気ある人々を見捨てることなく、どこからともなく支援者が集まってくるアメリカ社会に、羨望した。

その公民権運動の先頭に立ったキング牧師の物語。
セルマの「血の日曜日」と呼ばれる事件の顛末を描いた映画。

本作を見て、先に述べた“アメリカ社会への羨望”が少しゆらいだ。
自然発生した個別的な差別問題を、多くの人々を巻き込む運動にするには、それなりのシナリオを描ける人物がいたということだ。
つまり、現実の政治を動かすには、人びとの“善意”だけではなく、キング牧師のような大胆であると同時に用意周到な戦略と戦術を持ったリーダーが必要であること教えてくれる。
そして、そのリーダーには戦術においては味方陣営の犠牲もいとわないという冷徹な決断を下せることも必要なのかもしれない。

どうしても、今の日本の状況を思い浮かべながら見てしまった。



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