いかなる人も、むなしさを感じる時がある。が、その時こそ、静かに立ちどまって考えるべきなのだ。
ある人はいった。
「むなしいというのは、自分の生き方がまちがっていると鋭く指摘している証拠である」
本当だと思う。
いかに富を得、健康を得、歓楽を得ても、人はどこかでむなしさを感じているものなのだ。むなしさを感じとっているのは、うちなる良心の声といってもいいであろう。
少なくとも、もう一つの自分の心が、
「生き方がまちがっている」
と、自分自身に呼びかけているといっていい。
だから、その時が重大なチャンスである。かけがえのない命を、真に生かすチャンスなのだ。
(三浦綾子『ひかりと愛といのち』)
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