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2023年07月31日00:00

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丸の内ストリートギャラリー

(続き)

7/25(火)、東京ステーションギャラリーで「甲斐荘楠音の全貌」展を観たあと、丸の内仲通りを散策して、現代彫刻をいくつか観た。
この辺りを「丸の内ストリートギャラリー」と呼んで、1972年から「彫刻の森芸術文化財団」とM地所が開発してきた由。数年のサイクルで作品は展示替えをしていくとの事だ。

屋外にも関わらず、ビルの影と並木を渡る風のせいで陽射しは和らぎ、熱中症を心配する程ではなかった。

今回観たのは順に以下の通り。

名和晃平(1975- )《Trans-Double Yana(Mirror)》(2012)
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人体が陽の光に反射して影と実体、現実とヴァーチャルに流動し、一体何物に変化しようとしているのか?
「Yana」とは? その昔、カリフォルニア北部に住んでいた原住民族。今は絶滅してしまった。
勝手な創造なので、本当にそれを指すのかどうか、名和に訊いてみなければ分からないが。

舟越桂(1951- )《私は街を飛ぶ》(2022)
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女性の頭部には、昔行った教会や、近くにあった並木、そこを吹き抜ける風、そしてよく読んだ本等、「記憶」と「想像」によって呼び起こされるものが存在し、それが彼女を彼女たらしめている。
舟越には珍しく、木彫でなく、粘土で造形しブロンズで成型された。
着彩ブロンズは初めての試みだとの事。

H&P・シャギャーン《Matching Thoughts》(2022)
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アンリ・シャギャーンとピエール・シャギャーンが2004年にウィーンで制作した2枚の絵を基にして造られた、とネット上には書かれている。
そしてモルタルで造形、ブロンズで仕上げた、と。
しかし「シャギャーン」とは誰か? あれこれ調べてみたが情報は得られなかった。

しばらくして偶然分かったのだが、実はアンリは奈良美智(1959- )、ピエールは杉戸洋(1970- )だとの事。
2004年、ウィーンに滞在して制作を行っていた奈良が、古くからの友人である杉戸を呼び寄せアートユニットを組んだ由。年は離れているが、2人共愛知県立芸大で学んだ。但し、前者は油画科、後者は日本画科。
情報を隠せば、2人の個人とは異なる芸術的人格がユニットで形成される。それが面白いのだろう、そう想像した。

澄川喜一(1931-2023)《白のマスク》(1969)
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澄川は東京スカイツリーのデザイン監修を務めた人だとの事。
今年4/9に亡くなったばかり。
これは60年代半ばから70年代半ばにかけて制作した「MASK」シリーズの1作。
「MASK」はアフリカの仮面や日本人の甲冑が発想の源だとの事。
仮面や甲冑の中には一体何が存在するのか? その空洞にはどんな必然性があるのか?
素材はポリエステル樹脂。

草間彌生(1929- )《われは南瓜》(2013)
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今年94歳になった草間彌生。
草間の偏愛する水玉模様やドットは無限、永遠の象徴である。
どっしりとした作品の素材は黒御影石。
これなら台風が来ても吹き飛ばされずに済む。
丸の内仲通りを吹き抜ける柔らかな風は、南瓜の穴をこちらから、向こうから永遠に通り抜けていく事だろう。

中谷ミチコ(1981- )の《小さな魚を大事そうに運ぶ女の子と金ピカの空を飛ぶ青い鳥》(2022)
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半円柱の内側に凸凹反転して彫り込まれたレリーフ。ブロンズに採食。
スカートに小さな魚を入れて大事そうに歩く女の子は、不思議な事に、見る角度により、身体の向きだけでなく表情迄変容するようだ。
彫刻の前で左から右に歩きながら動画で撮ってみた。どう見えるだろうか?
https://youtube.com/shorts/EJNfLq0W1xY?feature=share(20秒)

作者によれば、実はこの子は妊婦なのだそうだ。とすると、スカートの中にあるのは羊水と胎児という事になろうか。
「金ピカの空を飛ぶ青い鳥」は円柱の背面にある。


丸の内ストリートギャラリー、今回はここ迄。
他にも作品があるのでまた機会を見つけて歩いてみようと思う。


(続く)
 
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