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2017年01月29日22:55

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三浦綾子の言葉

(こんなにまで、父母に迷惑をかけて、生きていってよいものだろうか)
わたしは心弱くもそう思った。だがそのわたしを、叱りつけるようにして励ましてくれたのは、前川正だった。

「綾ちゃん、生きるということは、ぼくたち人間の権利ではなくて、義務なのですよ。義務というのは、読んで字のとおり、ただしいつとめなのですよ。」
この言葉は、わたしをふるい起こした。
(そうか。生きるということは、義務だったのか。義務ならば、どんな苦しいことがあっても、まず生きなければならない)

こんなにまで経済的な負担をかけながら、生きるということは、何かずうずうしいことのように、わたしは思っていた。それが、人間としての義務だと言われると、何かしんとした謙遜な心持ちにさえなった。

(三浦綾子『道ありき』)
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