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2026年07月16日11:00

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「いま、私は現代アートと出会う」/浜松市美術館~3/end

(続き)

4.「1本の線の中に」

力強い線、弱々しい線、たどたどしい線、リズミカルな線などなど、線1本で人が受ける印象は大きく変わる。

白髪一雄(しらがかずお/1924-2008)《Ryusen》(1991)
中日新聞7.10朝刊記事。
フォト


白髪は、本展レポートにはピックアップしなかった田中敦子、元永定正、吉原治良らと伴に「具体美術協会」の一員だった。
白髪は天井から吊るした綱にぶら下がり、床に平らに置いたカンヴァスに足で描くフット・ペインティングを確立した。
以下写真参。デイトは不明。
   フォト
ジャクソン・ポロックらのアクションペインティングの一種である。
本作の右下の端に彼の足跡が残されているのが分かるだろうか。

「Ryusen」は「流線」か「竜泉」か。どちらともとれるようにアルファベットで書いたのかもしれない。
竜が動いた跡のような猛烈にダイナミックな線が画面上でぶつかり合う。

本展のチラシ裏面に画像掲載されている。

5.「風景と記憶」

風景を前にした時、人はついそこに経験や感情を重ね合わせてしまう。現代アートでは見た風景をそのまま写し取るのでなく、観た人々はそこから作家の眼差しや時代の記憶を感取する。

デイヴィッド・ホックニー(1937-2026)《池の睡蓮と鉢植えの花》(2021)
フォト

6枚のiPadドローイングを1枚に接合した作品。鮮やかな色彩、軽やかな筆致で、日常の光景に新鮮な驚きが与えられた。
D・ホックニーは先月6.11、88歳で亡くなった。

アンゼルム・キーファー( 1945- )《罌粟(けし)と記憶~パウル・ツェランのために》(2014)
フォト

ホロコーストを生き延びたユダヤ詩人P・ツェラン(1920-70)の世界を、大きなガラスケースの中に、荒廃した風景として表現した。
箱の底にある分厚い本は記憶の堆積の象徴だろう。
今を生きる私達が過去の出来事とどう向き合うのかという問いを、静かに投げかけてくる。

本展チラシ裏面に画像掲載。

イケムラ・ケイコ(1951- )《Sleeping under Trees》(2017)
フォト

テラコッタと釉薬で制作された静かに眠る女性の頭部の上に、小さな木が生えている。
彼女の耳には何が聞こえているのだろう、観る者も想いを馳せる。
イケムラは人と自然、人と動植物が融合した新たな生きものを夢に見る。

小林孝亘(たかのぶ/1960- )《Hous》(2008)
中日新聞7.11朝刊記事
フォト

時代を超えた不思議な光が刺してくるようだ。


本展は6.20のオープン以来、7.9で来館者が1万人となった。
中日新聞7.10朝刊記事
フォト

観客には、若い人達だけでなく、お歳を召した方達も大勢来ておられた。


現代アートの流れで、並行して「中村宏展�供廚睚娘爾嚢圓錣譴討い拭�
「中村宏展�機廚郎G�4.4~5.17に本館で開催、今回はその続編。
中村宏は浜松市内で1932年に生まれ、今年1月、93歳で亡くなった。
浜松市美術館所は中村宏作品を約70点所蔵しており、その中から今回は9点を展示している。
最晩年の元気で闊達なインタビュー映像も流されていて、興味深い。
 
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