6/1(月)、NHK-BSの「プレミアムシアター」はカロリン・カールソン(1943- )振付のコンテンポラリーダンス《ミッドナイト・ソウルズ》。
カールソンはフィンランド系の女性だが、生まれはカリフォルニア州オークランドでフランス国籍を持つ。1974年にパリ・オペラ座に招聘され、1980年迄同バレエ団の振付家兼エトワールを務めた。
1999~2002年の間は、ヴェネツィア・ビエンナーレダンス部門の芸術監督、2004年よりルーベ・ノール・パ・ド・カレー国立振付センター芸術監督、2014年にはパリ・シャイヨ国立劇場内にカロリン・カールソン・カンパニーを設立した。
《ミッドナイト・ソウルズ》は2025年8/1~2、現代アーティスト ジャン=ミッシェル・オトニエル(1964- )による1万個を超えたガラスブロックのインスタレーションが設置されたアヴィニョンの教皇庁中庭で世界初演された。
踊ったのはパリ・オペラ座バレエ団エトワール ユーゴ・マルシャン(1993- )、キャロリーヌ・オスモン他。
同年6/末~翌年1/4の間、アヴィニョン市内では10ヶ所でオトニエル展が行われており、本プログラムを託されたオトニエルがカールソンとマルシャンを招いて《ミットナイト・ソウルズ》が成立したのである。
カールソン振付の代表作として知られるのは、1997年にパリ・オペラ座のために振り付けた《シーニュ》。
この作品は画家オリヴィエ・ドゥブレが描いた《微笑というシーニュ》から《シーニュの勝利》迄つながる7枚の連作、それを舞台装置として、作曲家オリヴィエ・メシアンのピアノと管弦楽のための《7つの俳諧》(1962)を重ね合わせ、カールソンがダンスに仕立て上げた。
このように、カールソンは異なる芸術が対話を繰り広げるコラボレーションでダンス作品を制作してきた。
今回の《ミッドナイト・ソウルズ》も、オトニエルのインスタレーションにルネ・オーブリー(1956- /仏)とフィリップ・グラス(1937- /米)の音楽を重ね、カールソンの振付でひとつの作品に仕上げ、観客に未知の感情を生じさせたのである。
以下、各場の写真。と言っても場と場の間に明確な仕切りはなく、気づけば音楽が変わっていく。
オトニエルによって積み上げられたガラスのブロックとパリ・オペラ座バレエ団エトワールのユーゴ・マルシャン。
ゆっくりとした出だし、不安で落ち着かないミニマル音楽。
格別のストーリーがある訳ではない。オトニエルのインスタレーションと教皇庁の環境、オーブリーとグラスの音楽からカールソンが得た心象風景と言えばいいのだろうか。
ステージは室外のため、風でマルシャンの衣服がたなびく。
キャロリーヌ・オスモン(後ろ姿)の登場。テンポアップ。
マルシャンとオスモンのパ・ド・ドゥ。明るい音楽はここだけ。
2人の手の動きはまるで手話のようにも見えるが、具体的に何かを示しているとも寓意があるとも思えない。
背後に教皇庁の石壁。
ダンス《ミッドナイト・ソウルズ》
振付 カロリン・カールソン
美術 ジャン=ミッシェル・オトニエル
照明 エリック・ソイヤー
衣装 クリスティーヌ・ノイマイスター
音楽 ルネ・オーブリー,フィリップ・グラス
演奏 ヴィキンガー・オラフソン(Pf),シッキ弦楽四重奏団 他 (音源は録音)
出演 ユーゴ―・マルシャン,キャロリーヌ・オスモン,ユハ・マルサロ,サラ・オルセリ
収録 2025.8.2/アヴィニョン教皇庁中庭
放送 2026.6.1、NHK-BS「プレミアムシアター」
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