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2025年09月16日14:00

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富士山静岡交響楽団第133回定期演奏会-allシューベルト2/2

(続き)

◆交響曲第8番 ハ長調D.944《ザ・グレイト》… 約62分。

1825~26年、28~29歳にかけて作曲された。シューベルトに残されているのはあと2年しかない。

《ザ・グレイト》は作曲家による標題ではない。ハ長調の交響曲は第6番とこの第8番があり、前者を「小さいハ長調」後者を「大きいハ長調」と呼び、その延長でイギリスの出版社が付けたもの。
作曲者本人が友人に書いた手紙に「大交響曲への道を切り開く」と意気込みを注いだ表現もあり、それも《ザ・グレイト》のニックネームに関係したかもしれない。

シューベルトは完成した1826年にウィーン学友協会に本交響曲献呈の打診をし、受け入れられたが、協会は予定した初演を中止にしてしまった。
シューマンは、1839年、シューベルトの遺品の中から本曲の自筆譜を発見、メンデルスゾーンに送って彼の指揮によるライプツィヒ・ゲバントハウス管弦楽団の演奏でようやく初演された。シューベルト死後11年である。
シューマンはこの曲を「天国的な長さ」と称したと伝えられる。しかし、" Himmelisch "が「天国的な」と意としたものか、単に「素晴らしい」という意かは、議論があるところだ。

◦第1楽章 アンダンテ~アレグロ・マ・ノン・トロッポ、ハ長調、2/2、序奏付きソナタ形式。
…ホルン2本のユニゾンによるハ長調の朗々たる導入の大規模な序奏。
 第1主題は3連符の付点リズムで勢いがある。
 第2主題は木管によるホ短調の軽快なもの。
 第3主題は変イ短調でトロンボーンに現れる。序奏と関係したモチーフ。

◦第2楽章 アンダンテ・コン・モート、イ短調、2/4、緩徐楽章。
…展開部を欠くソナタ形式と見るかロンド形式と見るか。
 主題はオーボエによるスタッカートが特徴のリズミカルなもので、強弱が交替して
 現れる。副主題はヘ長調、ロマン的で憧憬な気分。主題と対照的なレガート。

◦第3楽章 スケルツォ、アレグロ・ヴィヴァーチェ、ハ長調、3/4、三部形式。
…弦のギザギザしたアクセントの強い息せき切るスケルツォと、雄大なトリオ、
 そのコントラスト。

◦第4楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ、ハ長調、2/4、自由なソナタ形式。
…ファンファーレ風、3連符の付点音符が躍動的なハ長調の第1主題。
 第2主題はト長調で、木管によって抒情的に歌われる。
 展開部でクラリネットに現れる変ホ長調の歌は、ベートーヴェンの交響曲第9番
 第4楽章の「歓喜の主題」と似る。
 第1主題の付点のリズミックなメロディと、抒情的な第2主題、展開部に現れた
 「歓喜の主題」が複雑に執拗に繰り返され、長いデクレッシェンドとクレッシェンド
 で強弱の山谷とコントラストを形成、突然のゲネラルパウゼで息をついたあと、
 もう一度3つの主題を絡めて息もつかせぬエンドへなだれこむ。

演奏終了後、ホール内はブラヴォーと大きな拍手に包まれた。
高関は何度もステージに呼び出され、ホールの隅々に至る迄礼を繰り返した。
下は私が撮影した写真。高関の充足した表情。

フォト



〈付記〉
席は1階6列16番、センターブロックのほぼ中央だった。


〈参考資料〉
プログラム「富士山静岡交響楽団第133回定期演奏会」
 解説執筆 寺西基之
 発行 2025.9.富士山静岡交響楽団

YouTube
交響曲第4番《悲劇的》
 指揮 ナタリー・シュトゥッツマン
 演奏 サンパウロ州立交響楽団
 収録 2016.9.17/サンパウロ
同
 指揮 アンドレス・オロスコ=エストラーダ
 演奏 hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)
 収録 2018.12.13/フランクフルト
交響曲第8番《ザ・グレイト》
 指揮 カール・ベーム
 演奏 ウィーンフィル
 収録 1973/ウィーン楽友協会大ホール
同
 指揮 小澤征爾
 演奏 サイトウ・キネン・オーケストラ
 収録 1996.8.31/松本文化会館
 
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