満月の日の朝、ルーティン。遥か安芸の美術館からLINEが届く
すぐにはたどり着けない未踏の地。いつの日か、必ず
《瀬戸芸3》承前
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入室したとたん「ロスコルーム!」の感嘆声が聴こえてきた。
なるほど、と心の瞳が相槌を打つ。
大作を囲んで唯一の作家作品だけを観る展示室。
まず思い出すのはオランジュリーの睡蓮の間。
作品自体の出来上がりは到底、オランジュリーに届きはしないが安藤忠雄設計の地中美術館でも同様の体験はできる。
或いは、大山崎山荘美術館にも睡蓮を囲む地中の宝石箱がある。
果たして『ロスコルーム』とは、DIC川村記念美術館の一室。
マーク・ロスコの貴重な壁画作品が無機質に観客を囲む。
必要なのは《心の瞳》。なんだか、もう一度、行きたくなってきた。
そして、つい先ごろ、自らの wish list に追加されたロスコ・チャペル

。
辿り着くまで、まだまだ先のことであろうけど、いつの日かヒューストン
《杉本博司ギャラリー 時の回廊》
今年3月にオープンしたばかりのコリドーギャラリーとラウンジカフェ。
ギャラリー自体は従前からベネッセハウスに常設されていたが、ガラスの茶室・聞鳥庵を眺めるラウンジカフェが新設されて、あらためて《TIME CORRIDORS》と命名された。
ラウンジのメインルームはあいにく先客で埋まっていたが、和室サロンの聞鳥庵ルーム(仮称)は貸切状態。
呈茶は淹れたての抹茶に加え、高松市内の和菓子老舗から取り寄せたという和菓子とともに。贅沢なる時間が淡々と流れていく。
しばらくすると、ガヤガヤと4人連れのおっさんが入ってきた。
居酒屋の体できたのだろうか、いささか喧騒を疑ったけど、リーダーたるおっさんが前方に浮かぶ《聞鳥庵》や、杉本作品の評価をほかの3人に語っていた。
騒ぐこともなくTPOをわきまえたおっさんたち。
なるほど、ベネッセアートサイト。やってくる人を、しっかりと選ぶスポットだ。
呈茶を平らげ、そそくさと次なる展示室へ向かうカルテット。
その中の1人が忘れていったジャケットを届けたのを機に、メインルームに移動して自分自身4度目の聞鳥庵
2019年1月。
ヴェルサイユでこの茶室に出会ったとき、3年後のこの日が約束されていたかのように。
ロスコルームというには、照明は明るく、カフェとしての姿がメインストリーム。
しかし、あらためてこの杉本作品には、スギモトルームになりうる力がある。
やがて、ラウンジに2人連れのスマートな男子がやってきた。
今にも降り出しそうな雲行きだったけど、自然に席を立ち、ベストビューなスポットを譲る気持ちになった。佳き時間を分かち合おう。
杉本博司の代表作の一つ『観念の形003 オンデュロイド』
自然になびく苔土の地に1つ、2つ、小さな小さな仏様が置かれている。
懐中仏。またの名を香合仏。或いは、髻観音。
頼朝は、彼が3歳の時に清水寺から授かった聖観音像を、常に髷の中に忍ばせて心から敬っていたという。そのサイズはわずか2寸(6cm)。
杉本博司は、そんな思いを込めてオンデュロイドの庭に立て置いたのだろう
ギャラリーを出るころには、狐の嫁入りが始まっていた。
傘もなく、かぶるものもなく、暖かい雨に濡れながら小走りに5分。
宿泊施設のある《つづじ荘》にたどり着き、サイト内を巡回するバスを待つ。
嫁入りは無事に終わったようだ。瀬戸内の凪に夕陽が迫ってくる。
1年前に訪れたばかりの《ベネッセミュージアム》。
1年かけて築いたニューアートの知識を再確認しようと、入館料支払いも辞さずに常設展示を鑑賞する。
お陰様で瀬戸芸パスポートを持っていたので、なんと入館料フリー。いいのに、そんな気を遣わなくて
昼に夜にと鑑賞していた1年前を思い出しながら、再びの柳幸典や須田悦弘、それにリチャード・ロングの材木なんかを観る。
『ベティ』(1991/ゲルハルト・リヒター)
1年前にはこの美しさに気が付かなかったのだから
(つづく)
■岡山・香川の民放エリア、瀬戸内挟んでなぜ一緒? 地方で「5大ネット」視聴できるのは意外な歴史があった
(まいどなニュース - 08月12日 07:20)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=262&from=diary&id=7069850
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