初日に観に行ったら、監督の原口智生と主演の平田弥里(メビウスのメガネっ子隊員)のトークショーがあったので得した気分。前から2列目の席で見る平田弥里は映画の中よりも綺麗だった。
原口監督が、アメリカ資本の「TOKYO SHOCK」シリーズ第3弾としてスプラッター映画の発注を受けた後で、監督の前作「跋扈妖怪伝 牙吉」の海外セールスが良かったため妖怪物に変更するように依頼があったらしい。もう妖怪物を撮りたくなかった監督は、到底通らないであろう出鱈目なプロットで提出。しかしこれがOKとなり、スタッフも面白がってやる気を出し、外堀を埋められて仕方なく引き受ける羽目になったのだとか。
監督曰く「ガラクタ映画」というだけあって、低予算をいまいち笑えないコミカルな展開でごまかすような、基本的にどうしようもない映画だ。本編5日、特撮6日というやっつけスケジュールでもある。
しかし、特撮映画好きというのは因果なもので、こういったミニチュア丸出しのセットの中で着ぐるみ丸出しの怪獣が殴り合いをするような映像に愛着を禁じえないのである。戦車は玩具、火薬は花火レベル、戦闘機を釣るピアノ線を隠すつもりもないといった具合の映画であるが、それをわざとやっていることは明らかであり、おそらく現場では非常に楽しんで作っているであろう雰囲気が、スクリーンから伝わってくるのだ。
ひたすらチープな特撮なのに、同じ低予算なら多少は見栄えが良いデジタル合成の映像よりも、遥かに好ましく思えてしまう。客席にはそんな業を背負った男たちが集まっていた。みんな見るからに同類という顔をして。くだらない映画に苦笑いしつつも、上映後には心からの拍手をする同類たちである。
なべやかんが無駄に複数の役を演じているほか、桜井浩子、星光子、柴田秀勝、荒木しげる、庵野秀明、樋口真嗣らが嬉々として出演していた。ほとんどの人が原口監督の人徳でギャラ無しに近い状態で出演してくれたのだそうだ。
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