東京国立博物館《本館》。
『総合文化展』…いわゆるコレクション展を東博ではこう称している。
17室に構えるドネイションBOXに溢れる千円札を観て、またしても首を傾げてしまう。
レガシーにもならない日除けリングに350億円。
レガシーたるべき博物館は、良民から寄付で助け合う。
情けないけれど、そんな岸田先生をトップに仰いだ責任はぼくにも一票ある。
だから、30日にスタートする前売りを2枚ほど買っておこう
東京国立博物館《表慶館》
『横尾忠則 寒山百得展』
ありがたいことに貸切ナイトミュージアムに招待を受ける。
積善会得。
18時30分。オンタイムに集まった30人の招待客を前に、キュレーターさんや学芸員さんがイントロの解説をしてくれた。
曰く「表慶館で1人の作家さんを特集するのは、実は初めてなんです。しかも、現代アートですよ。周りの学芸員から白い眼を受けながら、準備してました

」
確かにこの情景を同級生画伯に報告したら「どうして表慶館でそんなのやってるの?」と、訝しげに問い合わせてきた。
それほど貴重な展覧会であるようだ。
『2021年9月3日』
作家・横尾忠則が寒山拾得をモデルに100枚の作画を始めたのが2021年9月。
タイトルはすべて作画された日となっていて、展示も時系列で陳列されている。
寒山拾得を知るには上の絵が丁度いい。
寒山が「巻物」、拾得が「ほうき」を手にしているこれが基本形。
このモチーフで、横尾忠則が世相や気分、そして浮かんだシリーズに即して1日で描き上げていく。筆の走る日は1日3枚、走らない日は3週間も掛けて描いていたらしい。
インビテーションだからもろちん無料。
集合は18時30分だけれど、その前から自由に鑑賞することも可能としていた。
2021年9月3日から2023年6月27日の期間で描いた目標の100枚+2枚がこの展覧会総数。
『2022年7月4日』
作成日は連日だったり1週間に一度だったりとランダムだった。
自分の誕生日に描いた作品はあるだろうか。そう思いながら鑑賞を続けていくと、これまたお見事に3枚もの作品が7月4日に描かれていた。
1日3枚は7月4日のみ。誇らしい。
ナイトミュージアムのワークショップとして、こんなイベントが企画されていた。
30人を6グループに分けて各々が自分の好きな作品を探し、グループのメンバーと「どうしてその作品を選んだのか」を説明する。
まずは自己紹介から。

「せっかくですから、好きな美術館を自己紹介に加えましょう」
自然とリーダーシップを取っている川崎オスカー。
ところが、ほか4人のメンバーもすごかった。
「金沢21世紀美術館の館長と友人」だったり「シンガポールに長らく住んでいて、東南アジアの美術館巡りをしていた」とか、「台北からやってきました。アジア美術市場が熱いですよ」。さらには「瀬戸芸はスタートした2010年から毎回通ってます。瀬戸芸を語れば何時間かかるかわかりません(笑)」なんていうおばさんも。
例えば、その瀬戸芸おばさんが1位をつけたのがこの作品。
IOC会長が「The city of Tokyo」と言った瞬間の招致委員たち。
撃たれた安倍ちゃんや、歌舞伎を鑑賞する姿勢に品性のない猪瀬知事。
ブラックな面々が喜んでいるシーン。
マイベストはこれ。
ちょっと奇をてらったけれど、《CONSTIPATION》の文字が気に入った。
これとトイレにあるような一輪挿しや、アンチテーゼとしてのトイレットペーパー。
或いはウンチ。
横尾忠則87歳の誕生日に描かれた最終作品《2023年6月27日》。
日曜美術館でも紹介されていたが、102枚のうち、この作品が一番素早く完成したらしい。これからもまだまだ活躍しそうな翁。これからも注目したい。
イベントが終わり、解散までの15分。たった一人きりで表慶館を一廻り
美術館職員になれば、こんな贅沢も日常茶飯事だろうけれど、仕事にはしたくない。
世界の美術館を巡るのが我が人生。
東博スタッフにこの写真を見せてあげた。

「綺麗ですね。どこですか?」

「ここですよ、東博。本館を撮りました

」

「えっ、これがここですか

」
よみうり写真大賞に応募してみるか。
銀座を歩いていると三宅さんが呼んでいる。
ふらりと入店すると、そこには横尾忠則作品とコラボしたイッセイミヤケのコスチューム。
このショップで横尾忠則を観てから、東博の展覧会に行きたくなっていた。
願いは必ず叶う。ほどなくして、ナイトミュージアムのインビテーションが届いたのだから。
ISSEY MIYAKE ver.
TADANORI YOKOO ver.
■万博日本館の費用「360億円必要」 西村経産相、参院予算委で説明
(朝日新聞デジタル - 11月27日 11:32)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7651950
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