韓国からハワイへ向かう旅客機でバイオテロが発生する。人工的に作られた致死性の高いウイルスが、乗客ばかりか操縦士にも感染し、機内はパニック状態となる。
航空パニック映画というと、飛行機内で大量の蛇が逃げ出したり、ゾンビが発生したりする映画の方が、自分の好みに合うのだが、そういうのに比べると、これはわりと現実味があるのが恐いパニック映画だ。
韓国映画にしては、日本での上映館数が多くて、配給会社が自信を持って送り出す期待の1本といったところ。実際、前評判通りのなかなか楽しめる内容だった。もちろん、自分も楽しかった・・・と、前置きしておいて、以下にツッコミ所を。
上映時間が141分と、ちょっと長い。飽きさせない内容ではあるが、もっとエピソードを刈り込んだ方がいいと思う。
アメリカに着陸を拒否された旅客機は、韓国まで引き返そうにも燃料がもたないと判断し、日本に緊急着陸を試みるが、日本政府も着陸を拒否し、自衛隊機で威嚇射撃を行う。
大韓航空機撃墜事件以降、どこの国も領空侵犯されたからといって、簡単に攻撃するようなことはしないことになっているはずだが、韓国から見た日本は、そういうことをする国と映っているのだろう。
ただ、新型コロナ感染者が発生したダイヤモンド・プリンセス号を寄港させた時のように、目の前の人道的配慮のために、未来のリスクを過小評価する傾向が、日本人気質にはあると思うので、この映画の描写には違和感がある。というか、むしろこの映画の中の日本政府の判断の方が頼もしいわ。
その後、旅客機は韓国へ向かうが、治療薬の効果が不明瞭であることから、韓国国民は着陸反対デモを実施する。旅客機の乗員・乗客も、家族や親類にウイルスの危険が及ぶことを望まず、このまま燃料が尽きるまで飛べるところまで飛び、死ぬことを選択する。
このちょっといい話っぽくなる展開は、それこそ日本映画によくある感じのものだと思った。結構面白いミステリーだなと思ってたら、終盤になって「犯人にも同情すべき事情があった」みたいな描写をぶっこんでくるのは、邦画あるあるだ。むしろ、韓国映画はそういうことをしないドライさがいいと思っていたのに。
とはいえ、自分は好ましく思わなかったというだけで、そういう展開が好物だって人もいるかもしれない。そこはまぁ、人それぞれだ。
個人的に一番重要なポイントは、この映画は韓国では4DX上映されているのに、日本ではそれが無かったことだ。内容的にも4DX向きなシーン(飛行機事故、カーチェイス等)があったので、これはとても残念。今からでも、4DX上映をしてくれないかなぁ。
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